ネオジャパン、ApplitusにSaaS専用経理サービスなどを拡充経理ワークフローや稟議サービスなどを追加

» 2008年07月02日 00時00分 公開
[大津心,@IT]

 ネオジャパンは7月2日、同社のSaaS型サービス「Applitus」に新しいアプリケーションとサービスを6種類追加すると発表した。従来の11種類と合わせて計17種類のアプリケーションを提供することになる。ネオジャパン オンデマンド・アプリケーション・サービス・プロジェクト統括 取締役 狩野英樹氏は、「ユーザーニーズは多様化・複雑化し続けている。この複雑化したニーズに応えるために、サービスを追加した。今回はパッケージを販売していないSaaSオリジナルのサービスも用意した」とコメントした。

 ネオジャパンによると、2006年9月に開始したApplitusは現在180社1万ユーザーを突破したという。今回の発表では、desknet'sシリーズとして「desknet's SNS」や共有ホスティングサービス「ApplitusServer Value」など6種類のサービスを追加。従来のサービスと合わせて計17種類に増えた。また、すべてのユーザーに提供するベーシック機能も、標準メールアドレスが100アカウントから200アカウントに増えたほか、共有ディスクサービスを追加するなど、いくつかの拡充を行った。

狩野氏写真 ネオジャパン オンデマンド・アプリケーション・サービス・プロジェクト統括 取締役 狩野英樹氏

 追加されたサービスは、経理ワークフローシステム「desknet's Liraku」、稟議・日報システム「desknet's MMM」、社内SNS「desknet's SNS」、Webメールシステム「Denbun」、共有ホスティングサービス「ApplitusServer Value」、占有型ホスティングサービス「ApplitusServer Empower」の6種類。中でも、desknet's Lirakuとdesknet's MMMは、パッケージ版がまだ存在しないSaaS専用サービスだ。

 desknet's Lirakuは、売り上げや支払い、経費精算をワークフローで管理するサービス。あらゆる企業で必ず必要となる「売上請求書の発行」や「立替経費精算」などの仕訳処理を、ワークフローの仕組みを用いて自動化できるサービスだ。

 desknet's MMMは、desknet's Lirakuの機能に加えて人のコスト管理にも対応したサービス。プロジェクトごとの工数管理や原価集計、経費管理などを数値化し、これを稟議システムで管理することを目指している。人の管理は、日報システムをベースとして「日報管理」「休暇管理」「経費精算」の3点で管理し、人のコストを見える化するという。狩野氏は、「Lirakuは中小企業向け、MMMは大企業にも対応している。これらのニーズは昔から強かったが、従来は『グループウェアやERPを入れるほどではないけど、経理機能がほしい』といったケースで、一番カスタマイズ開発が多かったところだ。今回これをSaaS化したので、中小企業から大企業まで低コストで導入できるようになるだろう」とコメントした。

 そのほか、中小企業向けにメールとWebサイトのホスティングサービスを提供するApplitusServer Value、ユーザーニーズに合わせてカスタマイズ可能な専用サーバ型ホスティングサービスApplitusServer Empowerを新たに提供する。狩野氏は、「ApplitusServer Empowerもかなりニーズがあると見込んでいる。専用サーバなので、個別アプリケーション開発など、さまざまなニーズに対応していく」と語った。

 料金は、契約時に必須となる「ベーシックプラットフォームサービス」が月額1万5750円で、それ以外にdesknet's各種サービスを追加すると月額525円〜3150円が加算される仕組みだ。

 すでに、PR会社のサニーサイドアップがdesknet's MMMを導入。紙ベースで行っていた経費精算などの作業をSaaS上で運用することで、管理工数が大幅に削減したという。

 今後の計画について、狩野氏は「今後もApplitusを拡充するために、SaaSならではの機能を追加していく。まずは2008年末をめどに3種類のサービスを追加し、計20種類にまで増やしたい」と抱負を語った。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ