iPhone 3GとiPod touchのあいだWeekly Top 10

» 2008年07月22日 00時00分 公開
[垣内郁栄,@IT]

 @ITNewsInsightの先週のランキングトップはIT業界の関係者と学生、若手エンジニアらが対談したイベントをレポートした『「IT企業はほんとに泥のように働かされるのか」――東大でイベント』だった。5月28日に行われた情報処理推進機構の討論会を受けてのイベントで会場からは多くの質問が投げかけられた。

NewsInsight Weekly Top 10
(2008年7月13日〜7月20日)
1位 「IT企業はほんとに泥のように働かされるのか」――東大でイベント
2位 セブン-イレブン、5000台の社内PCをWindows Vistaに
3位 iPhone 3Gと家計
4位 企業でWikiを活用する方法
5位 SOA、失望を超えて注目される理由
6位 ミクシィの厳しい条件をクリアした「Adobe Flash Media Server」とは?
7位 Symbianは日本が世界に出るための良いプラットフォーム
8位 クラウド・コンピューティングを実現する3teraがクールな理由
9位 デスクトップ仮想化は今後12カ月が分かれ目、シトリックス
10位 複合機から給与明細、インターコムが「Web 給金帳」新製品

 3位の「iPhone 3Gと家計」を書いてから記者は本気でiPhone 3Gがほしくなってきた。記事内での呼びかけに応じて、コモンズ・マーカー、はてなブックマークでたくさんのコメントをいただいた。

 「それってiPod touchでもできるよね?」という指摘については、「カメラの効用は大きい。五感の1つとしての視覚の増強ですな。次は触覚(着信バイブ:垣内)」との意見や、「App StoreからEvernote for iPhoneをダウンロードして使ってみました。なるほど、カメラ+GPSで記録を残したくなる気持ちが分かります(iPod touchになくてiPhoneにあるものは、携帯電話機能とカメラとGPS)。画像メモと位置情報、日時の履歴に、後からメモできる、という仕組みは何かのブレークスルーを生み出すかもしれない」との意見をいただいた。

 記事の中では、3Gネットワークを利用することで実現した常時接続のブロードバンド環境がiPhone 3Gの魅力と書いたが、この魅力とカメラやGPSの機能が合わさることで何が生まれるのか? コンピュータにとってのブレークスルーがあるかもしれない。

 コメントを読みながら記者は現在加入している携帯電話の通信料を下げられないか必死で検討していた。Webサイトの閲覧はiPhone 3Gでするからパケット定額プランは外そう、料金プランは基本料が最も安いプランに変更しよう、などと涙がにじむようなシミュレーションを行った。記事内でも触れたiPhone 3Gの固定費を考えてのことだ。はてなブックマークでは「そう、高すぎるんだって。費用対効果考えるとどう考えてもtouchだ」とのコメントもあった。

 一方、別の心配もある。「私の感覚では、1台だけ携帯電話を持って、確実に2年間は使うということなら、ソフトバンクモバイルのiPhone価格設定は悪くないと思います。ただ1年で新機種に乗り換えるような場合のコストが気になるところ」(コモンズ・マーカーのコメント)

 そう最大の懸念はiPhone 3Gを分割で購入した場合の2年間の縛りだ。アップルは何をしでかすか分からない会社だ。行動が読めない。いまから1年後に現行のiPhone 3Gを大きく上回る革新的な次世代iPhoneが登場しないとも限らない。PCはある程度、成熟した技術の集合体だけに発展が予測できる。だが、iPhoneはスタートしたばかりだ。しかも開発はアップルだけ。App Storeを含むエコシステムの設計もアップルだ。アップルが牛耳る垂直統合ビジネスで、解約料が発生する2年縛りはユーザーにとって危険ではないのか?

 もちろん、iPhone 3Gを一括払いで購入すれば多くの問題が解決する。だが、それはコメントにあるように「我が大蔵省」の説得が必要で、それはそれでハードルが高い。

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