アクセンチュア、「グリーンテクノロジースイート」を発表「収益向上に結びつく」環境施策を提案

» 2008年08月04日 00時00分 公開
[内野宏信,@IT]

 米アンセンチュアは8月4日、企業の環境対策アセスメントを包括的に支援するツールキット「グリーンテクノロジースイート」を発表した。企業のIT構造を全体的に調査・分析し、グリーン戦略の成熟度分布図のうち、自社がどこに位置しているのか提示するほか、CO2削減に向けたITイニシアティブを提案する。また、特定のイニシアティブやプログラムが職場の環境効率やデータセンターの省力化にどんな影響を与えるのか、試算・測定し、IT管理の精度向上によるCO2排出量削減と、企業全体のグリーン戦略立案をサポートする。

 グリーンテクノロジースイートは「グリーン成熟度モデル」「データセンターエスティメーター」「ワークプレイスエスティメーター」の3ツールで構成する。それぞれを同社コンサルタントが使用して必要なデータを取得し、環境改善に向けた提案を行う。

 グリーン成熟度モデルは、ITの環境効率を評価し、環境対策改善に向けた組織全体の施策を提案するツール。ワーキングプレイス(働き方)、オフィス環境、データセンター、調達、コーポレート・シチズンシップ(企業市民)の5領域にわたって、CO2削減へのコミットメントからエンタープライズ・ネットワークの種類まで、約300項目の質問を用意し、総合的なスコアカードを作成する。これによって、企業が成熟度分布図のどこに位置するのか、0〜5の6段階で評価する。

 データセンターエスティメーターは、データセンターの環境的、財務的影響を測定するツール。データセンターの空調や配線、サーバ、ストレージ、ネットワークの構成要素など、ファシリティから収集した情報をもとに、エネルギー削減戦略の策定を支援する。

 ワークプレイスエスティメーターは、オフィス環境の環境的、財務的影響を測定するツール。コンサルタントがその測定結果を考慮し、新設備を導入する際、エネルギー効率に基づいて、よりグリーンなテクノロジーを選択できるようアドバイスする。「シン・クライアントの導入」「ビデオ会議システムの刷新」など、環境改善のための最適化シナリオをモデル化し、シナリオ別の効果を試算することもできる。

 同社では「各キットを単独で利用しても、電力消費量やCO2排出量にかかわる有益な情報を入手できる。自社に適した施策を導入することで、最終的には収益向上に結びつく環境改善を達成できる」とコメントしている。

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