流通EDIの進化に対応、インターコムがJX手順クライアントレガシーEDIの置き換え狙う

» 2008年09月02日 00時00分 公開
[垣内郁栄,@IT]

 インターコムは9月2日、流通業界向け次世代EDIガイドライン「流通BMS」に対応したEDI通信ソフトウェア「Biware JX クライアント」を発表した。9月12日に発売する。

 流通BMSは日本チェーンストア協会と日本スーパーマーケット協会によって策定され、2007年4月にリリースされた新たなEDIガイドライン。通信手順に国際標準のJX手順、ebMS手順、AS2手順を採用し、インターネット上で通信することなどを決めている。

 流通業界はこれまでレガシーEDIと呼ばれるJCA手順を20年以上使ってきた。ただ、JCA手順は公衆回線やISDN回線を利用した通信手順で、非効率で高コスト。小売、卸、メーカーなどはJX手順を使うことで通信コストの削減、送信時間の短縮、大量データの送受信が可能になり、サプライチェーンの効率化が期待できる。

 JX手順はJCA手順同様にクライアント/サーバ型のシステムを構築することができ、クライアント側から情報を得ることができる。

 Biware JX クライアントの特長はEDIシステムや業務システムにJX手順通信の機能を組み込むためのAPIを持つこと。レガシーなEDIシステムを生かしながらJX手順に順次対応させていくこともできる。また、レガシーEDI(JCA手順、全銀手順、全銀TCP/IP手順)と、次世代EDIのAS2に対応する通信ミドルウェア「Biware EDI Assist」と組み合わせることで、対応通信手順をさらに広げることができる。

 Biware JX クライアントはスケジュールに応じてデータを集配信する機能もあり、取引先や業務に合わせてシステムを自動運用させられるという。ネットワークを通じてリモートでBiware JX クライアントを操作することもできる。

 Windows Server 2008/2003、Windows Vista/XPで稼働する。価格はソフトウェア本体と年間サポートサービスで9万8175円。

「Biware JX クライアント」の利用画面
スケジューラ画面

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