SAPジャパンが社長交代、「理由は話していない」現アドビ社長のイルグ氏が就任へ

» 2008年09月03日 00時00分 公開
[垣内郁栄,@IT]

 SAPジャパンは9月3日、代表取締役社長兼CEOの八剱洋一郎氏が退任し、現アドビ システムズ 代表取締役社長のギャレット・イルグ氏が後任に就任する9月15日付の人事を発表した。八剱氏は2007年9月にSAPジャパンの代表取締役社長に就任。2008年1月には代表取締役社長兼CEOに就いていた。就任後1年での社長交代は同社にとって異例といえる。

 SAPジャパン広報部は八剱氏の退任について「現時点では具体的な理由は話していない。SAPジャパンのさらなる成長のために(SAPと八剱氏の)双方が退任に合意した」と話した。

八剱洋一郎氏
ギャレット・イルグ氏

 独SAPの今年第2四半期(4-6月期)の決算は、ソフトウェアとソフトウェア関連サービスの売り上げが20億6100万ユーロ(US GAAP)。前年同期比21%増だった。対して日本は8900万ユーロで成長率は9%。世界の主要地域の中では最低の成長率だった。ただ、上半期で見ると日本の成長率は22%と他地域に見劣りしないレベルとなっている。

 イルグ氏は9月15日付でアドビ システムズの社長を退任する予定。同氏はアドビ以前に日本BEAシステムズの社長を3年間務めた。SAPアジアパシフィックジャパン地域のプレジデント兼CEO ジェラルディン・マクブライド氏は、イルグ氏について「日本市場で培ったこれまでの豊富な経験と知識をもとに、SAPジャパンを成功に導きすばらしい結果を生み出してくれると確信している」と評価している。

 アドビ システムズでは、イルグ氏の退任を受けて米アドビの欧州担当マネージング・ディレクター クレイグ・ティーゲル氏が日本に赴任し、日本のビジネスを統括することになる。イルグ氏の後任選びも始めるという。

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