6コア Xeon登場、各社が搭載サーバ発表約50%の性能向上

» 2008年09月16日 00時00分 公開
[垣内郁栄,@IT]

 インテルは9月16日、6つのコアを搭載するサーバ向けプロセッサの最新版「インテル Xeon プロセッサー 7400番台」を発表した。45nm High-kを呼ぶ新しいプロセス技術で製造するプロセッサで、インテルは従来製品と比べて約50%のパフォーマンス向上が期待できるとしている。

 Xeon 7400番台は最大2.66GHzの周波数で動作。消費電力は最小50ワット。共有キャッシュは16MB。サーバを16ソケット、96コアまで拡張することができる。既存のXeon 7300番台とソケット互換しており、チップセットの互換性もあるため、サーバプラットフォームを変更することなく、7400番台を導入できるとしている。

 インテルは7400番台についてデータベースやERPのプラットフォームのほか、サーバ仮想化にも最適と説明している。データベースでは7300番台と比べて最大48%の性能向上、ERPでも39%の性能向上が期待できるという。VMware ESX Server 3.5での比較では、7400番台のサーバは7300番台のサーバと比べて、同じ消費電力当たりで最大54%の性能向上が見られたという。

インテル 代表取締役共同社長 吉田和正氏

 インテルの発表を受けてサーバベンダ各社が7400番台を搭載した新製品を発表した。NECは4Uサイズの筐体にXeon 7400番台を4プロセッサ/24コア搭載するエントリモデル「Express5800/A1040」と、筐体を4つつなげることで最大16プロセッサ/96コアまで拡張できる「Express5800/A1160」を発表した。米ユニシスと共同開発した製品で、製造はNECが担当し、ユニシスにOEM供給する。

NECが発表した「Express5800/A1160」

 筐体間は高速インターコネクト「HSI」(High Speed Interconnect)で接続する。筐体単位でパーティショニングすることができ、4つの筐体を1台のサーバとして運用したり、筐体それぞれに別々のOSをインストールして運用することが可能。パーティショニングの変更はWebブラウザを使ったコンソールで実行する。最小構成価格はA1040が407万6000円から、A1160が427万6000円から。11月28日に出荷開始する。NECは今後3年間で1万台の出荷を目指す。

 日本IBMもXeon 7400番台を搭載した「IBM System x3850 M2」と「IBM System x3950 M2」を発表した。それぞれ1筐体当たり4プロセッサ/24コア搭載する。x3950 M2は筐体を4台まで連結させて最大16ソケット/96コアのシステムとして使うことができる。最小構成価格はx3850 M2が165万9000円、x3950 M2は228万9000円。10月14日に出荷開始する。

日本IBMが発表した「IBM System x3950 M2」

 インテルによるとデルや富士通、日立製作所、ヒューレット・パッカード、サン・マイクロシステムズなどもXeon 7400番台搭載のサーバを発表する予定という。

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