キヤノンソフト、外部システムとの連携を強化したワークフロー構築ソフト外部DLLの呼び出しも可能に

» 2009年01月21日 00時00分 公開
[大津心,@IT]

 キヤノンソフトウェアは1月21日、ワークフロー構築ソフトウェアの新バージョン「Web Plant V1.2.0」を発表した。自動起票機能や外部DLL呼び出し機能など、外部システムとの連携を強化している点が特徴だ。

 Web Plantは、10年以上におよぶ同社のワークフローシステム技術を集約したワークフロー構築ソフト。2007年8月の発売以来、約40社に導入されているという。今回のWeb Plant V1.2.0では、さまざまな業務システムとの連携を強化。例えば、経費精算から勤怠管理などの決裁を必要とする部門業務と販売・在庫・人事システムといった基幹業務との連動が可能になったため、決裁業務の基盤統合が実現できるという。

 具体的には、外部システムで作られた業務データを取りこむことで、ワークフローの自動起案・申請が可能になる「案件インポート(自動起案・申請)」機能と、自動実行アクティビティの強化として「即時実行」機能が追加された。案件インポート機能とは、外部システムで作成された案件情報データをXML形式で取り込むことで、それをトリガーとして、専用バッチコマンドの起動によって、案件のインポートが可能になるというものだ。

 即時実行機能は、ワークフロー上で申請などがあった場合に、リアルタイムで外部マスタデータを参照し申請データに誤りがないかチェックする機能。従来は、定時バッチで行っていたため、時間差が生じていた。ただし、バッチ処理の場合であれば、申請データに誤りがある場合にはその部分の修正をできるが、リアルタイムではチェックしかできないために、誤りがある場合には差し戻しとなる。

 そのほか、クライアントPC側で外部DLLを呼び出す機能を追加した。これにより、フォーム内からユーザー独自のDLLを実行することができる。キヤノンソフトウェアでは、サンプルとして「駅すぱあとイントラ版連携DLL」を提供する。キヤノンソフトウェア 商品企画本部 ソリューション商品企画部 ワークフロー商品企画課 中井敏博氏は「やはり、ワークフローの経費精算では交通費精算機能として、駅すぱあとなどとの連携が必須になってきている。そのような強いニーズに対応するために、今回外部DLLを呼び出す機能を追加した」と説明した。

 同社では、大手・中堅企業のIT部門や管理部門を中心に、2010年までに60社(累計100社)、20億円の売り上げを目指す。

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