横溝CIOが講演で説明
情報分析力が打破する「ローソン 7つの敵」
2009/02/26
コンビニエンスストア大手のローソンには、店舗の収益性を低下させる要因をまとめたリスト「ローソン 7つの敵」がある。「弱気発注」や「客層を品揃えに生かせない」「質の高い仮説が立てられない」など、店舗運営における「べからず集」だ。それぞれの“敵”にはキャラクターも設定されている。ローソンは「PRiSM」と呼ぶ業務改革と新しいIT戦略で、この7つの敵の撲滅を目指している。
ローソンの常務執行役員でCIO、ITステーションディレクターを務める横溝陽一氏が2月26日に開催されたSAS Institute Japanのイベントで講演し、同社のIT戦略を説明した。横溝氏はローソンの店舗システムや物流システム、コミュニケーション基盤などを再構築するプロジェクト「ローソン3.0」を進めている。ローソン3.0によって、「選ばれるローソンになる」という目標を掲げるPRiSMを推し進める考えだ。
ローソンの常務執行役員 CIO ITステーションディレクターの横溝陽一氏ローソン3.0の1つの鍵は「本部発信インテリジェンス機能」の拡充だ。コンビニエンスストアは、「システム産業なのでPOSデータや会員データなど山ほどデータがある」(横溝氏)。ローソンの店舗は全国に約8600店。インテリジェンス機能ではこの膨大なデータを分析し、顧客の支持獲得につなげることを狙っている。特に商品の機会ロス、廃棄ロスを生み出す店舗の発注精度向上は目的の1つだ。
そのうえでローソンは、情報分析の専任部門「インテリジェンス・コンピテンシー・センター」を本部に設立し、「分析力を武器にする企業になろうとしている」(横溝氏)。SASのETLツール、分析ツールを使って本部が持つ情報、店舗から上がる情報を分析し、商品開発や発注精度改善のPDCAが効率的に回るようにしている。
横溝氏はその例として「マーケティングROI」(mROI)と呼ぶアプリケーションを紹介した。ローソンの800万会員の購入実績データを基にマーケティング効果を測る仕組みだ。データは2008年上半期だけで1億レコード以上と膨大だが、SASツールを使うことで効率的な分析ができたという。横溝氏は「このツールによって、顧客起点で品揃えを考えて市場の変化を読み取ることができる。(マーケティングの)アクセル、ブレーキをどう踏むか、レバーを引くかという、打ち手の選択をサポートできる」と話した。
「いまはGoogleで検索すればどのような情報にもアクセスできる情報ルネッサンス時代だ。過去は情報を握っている方が強かったが、いまは誰でも情報を取れるので、それを加工、分析して、インテリジェンスとしてアクションにつなげられるかが企業の競争力になる。(情報は)組織から個人に大きく動いている」とローソン3.0の基本の考えを説明した。
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