プロキシサーバで画像を非可逆圧縮、3Gで効果大
速い! Opera Turboを使ってみた
2009/03/17
WebブラウザベンダのOpera Softwareは3月13日、高速化機能を搭載した「Opera Turbo」を期間限定で公開した。Windows版、Mac OS X版、Linux版をダウンロードできる。Operaが保有するプロキシサーバでHTMLや画像のコンテンツを最適化することでダウンロード時間を短縮。モバイル接続など通信速度が限定された環境で、表示の高速化が可能という。また、トラフィックの削減になるため従量課金の場合には通信料の節約にもなる。
Operaのサーバ側で圧縮
Webブラウザの左下にあるアイコンをクリックすることで、この機能はオン・オフを制御できる。
Opera Turboの最適化機能のオン・オフを制御するアイコン。Webブラウザ起動後、10ページほど開いたところで計1MBのデータ量を削減したと表示している。左側のアイコンは、非可逆圧縮のためにノイジーになっているOpera Turboは現在アルファ版のOpera 10をベースに開発されたWebブラウザ。同社が低スペックな携帯電話端末向けに提供しているOpera Mini同様に、Operaが所有するサーバ側でコンテンツを圧縮してWebブラウザに送り出すことで帯域を削減する。ただし、Opera Turboに搭載される「Opera Web Optimization Proxy」と名付けられた機能は、Opera Miniで使っている独自のマークアップ言語「OBML」(Opera Binary Markup Language)は採用していない。HTMLで書かれたページは、通常のPC版Webブラウザと同等の表示になる。
Ajax(XmlHttpRequests)やFlashもサポートするが、一部プラグインは明示的にクリックしないと動かないという。SSL通信はプロキシサーバをバイパスするため、圧縮の効果はなくなる。
モバイル環境では、はっきり体感できる速度差
@IT編集部ではLinux版のOpera Turboをダウンロードして、イー・モバイルの3G接続サービスでを利用してみた。@ITのトップページを表示させてみたところ、Opera Web Optimization Proxy非利用の場合に11秒ほどかかった表示完了までの時間が5秒程度に短縮。ほとんどのWebページで、はっきりと速度向上を体感できた。画像圧縮以外の最適化手法についてOperaは詳細を明かしていないが、Webブラウザがコンテンツの表示を開始するタイミングもかなり早い。HTML、CSS、画像などの送出順やHTTPコネクション数の削減など、何らかの最適化手法を組み合わせている可能性も考えられる。
@ITのニュース記事や解説系ページを10ページほど開いた結果、合計のデータ節約量は1MB。1ページ当たり平均して100KBほど少なくなっている計算になる。この間、Opera Turboのアイコン表示によれば、スピードアップ効果は平均して3.3倍。
最適化あり/なしで画像のサイズを比較してみると、ベクターグラフィックを元にしたPNG画像で117KBが16KBに、人物写真のJPEG画像で42KBが18KBになっていた。やや圧縮率が高めの非可逆圧縮で、小さなアイコンに書かれた文字など一部が読みづらくなるという問題はあったが、文字やレイアウト自体は劣化がなく認識しやすい。
小さな画像アイコン、特に文字が入ったものでは劣化が強すぎる感もあるが、認識できないものではない
最適化機能あり(上)と、なし(下)の比較。文字は通常通りで、画像だけが圧縮されていることが分かるGoogleマップでも効果あり
Ajaxを利用したWebページとしてGmailやGoogleマップにもアクセスしてみたが、特に利用に問題は感じなかった。地図のビットマップに対してはやはり圧縮が効いているようで、最適化をオンにした状態では非可逆圧縮特有のノイズが乗るようになる。地図のスクロールやズームでもスピードアップの効果は明らかで、最適化オフではもたつくスクロールが、最適化オンではかなりスムーズになる。
プロキシサーバ方式による画像の非可逆圧縮は、低速回線で劇的な速度向上効果があり、これまでにもウィルコムの「MEGA PLUS」のような有料オプションサービスがあった。今後、3G接続やモバイルWiMAXなど、ノートPCを使ったデータ通信が一般化すれば、こうしたサービスが見直されるかもしれない。
Opera Softwareでは、今後、デスクトップ向けのWebブラウザにも最適化機能を入れていくとしている。
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