日立とSAPが住友化学の化学品管理システム構築REACHなどの国際法規にも対応

» 2009年04月17日 00時00分 公開
[伊藤海彦,@IT]

 日立製作所とSAPジャパンは4月17日、SAPの環境ソリューション「SAP EH&S」を基盤に、住友化学の化学品安全管理情報データベース「SuCCESS」を構築し、本格運営を始めたと発表した。これにより、住友化学は化学品管理に必要な情報を一元管理することが可能になる。

 SuCCESSは、「Sumitomo Chemical Comprehensive Environmental, Health&Safety Management System」の略。住友化学がこれまで独自に構築してきた化学品情報管理システムを基に、化学品についての安全性、適用法規、MSDS(Material Safety Data Sheet:化学物質等安全データシート)などについての情報を一元管理するために構築された、化学品総合管理システム。SuCCESSの情報は住友化学の全社員がイントラネットを通じて閲覧でき、化学品管理に伴うリスクの管理に活用できる。

 SAP EH&S(SAP Environmental, Health&Safety、現在はSAP EHS Managementに変更)は、化学品の工場出荷から事故追跡まで、包括的なプロセス管理を行うソリューション。企業の環境、安全、衛生プロセスのコンプライアンス対応と、その対応業務の効率化を図ることができる。欧州連合(EU)ではREACH(Registration,Evaluation,Authorisation and Restriction of Chemicals)法の施行により、すべての化学物質の安全性管理・在庫管理が求められており、SAP EH&Sはこうした国内外の法規制に対応している。日本の化学メーカーでの導入は、住友化学が初めてとなる。

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