x86サーバ市場は「極冷え」、2008年度国内調査ノークリサーチが発表、ブレードは2桁伸び

» 2009年06月09日 00時00分 公開
[垣内郁栄,@IT]

 ノークリサーチが6月9日に発表した国内x86サーバ(PCサーバ)市場の調査結果によると、2008年度は6年ぶりのマイナス成長になった。台数、金額とも前年度比でマイナスとなり、ノークリサーチは「極冷えの市況」と表現している。

 2008年度上期は前年同期比でプラスだったが、下期はマイナス8.9%と大きく減少(台数ベース)。2008年度通期の出荷台数は、53万5487台でマイナス2.7%となった。金額ベースではさらに落ち込みが激しく、7.0%のダウンだった。製造業や流通、金融業などの民需で冷え込みが深刻だった。

 一方、x86サーバを形態別に見ると、ブレードサーバの伸びが目立つ。ブレードサーバは2008年度、6万1598台の出荷で前年度比17.0%の増加。サーバ統合や仮想化の需要に後押しされた。全サーバのうち、ブレードサーバは11.5%を占めるようになった。

2008年度国内x86サーバの市場シェア(ノークリサーチ発表資料から)

 サーバベンダ別ではNECが好調だった。NECは調査対象の中で、前年度比でプラス成長した唯一のベンダ。出荷台数シェアは27.0%でトップ。金額ベースでは24.8%。シェア2位の日本ヒューレット・パッカード(HP)は2008年度、0.3%の微減だった。HPは台数シェア24.2%、金額シェアでは19.7%。3位はデル、4位は富士通(台数シェア)だった。

 ノークリサーチは2009年度の予測について「国内市況の低迷は続いており、新規、更新需要ともに凍結に近い」と指摘。3〜5%のマイナス成長を予測している。ただ、仮想化技術を生かしたサーバ統合や集約化、SaaS、クラウドコンピューティングの利用は増えることが予測され、2010年度以降は「再び増勢の見方もできる」としている。

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