Windows 7にも対応

Delphi新版はタッチ操作のアプリケーション開発を可能に

2009/08/10

 エンバカデロ・テクノロジーズは8月25日に、Windows開発環境の最新版「Delphi 2010」「C++Builder 2010」をリリースする。それに先立ち同社は、ブロガーなどを対象としたプレビュー会を開催し、新機能を紹介した。

 Delphiは、Windowsプラットフォーム向けの統合開発環境。新バージョンでは、キーボードからすべての機能にアクセスできる「IDEInsight」やコードフォーマッタを追加するなどして、操作性を改善するという。また、Delphiコンパイラでは、Javaでいうリフレクションに相当する機能を提供する新しいRTTI(実行時型情報)やカスタム属性をサポートしたほか、クラス呼び出し時にグローバルリソースの初期化、クリーンアップを行うクラスデストラクタが追加された。

 中でも大きな機能強化として、Windows 7のサポートが挙げられる。これと同時に、Windows 7に搭載される「マルチタッチ」も含んだ、さまざまなジェスチャーを扱えるようにした。「フォームの上のさまざまな場所でマウスやペンなどを動かすことによって、イベントを発生させることができる」(同社)。

delphi01.jpg Delphi 2010ではジェスチャーのサポートによって、マウスなどの操作に応じてウィンドウを表示したり、表示画像を変更するアプリケーションを開発できる

 Windows 7のマルチタッチでは、複数の指を使って「拡大」「縮小」「回転」といった操作が行える。ジェスチャーのサポートとActionManagerを組み合わせれば、マウスやペン、マルチタッチによって操作できるアプリケーション開発が可能になる。例えば、画面上でマウスを、あらかじめ定義された一定の形に沿って動かすとポップアップウィンドウを表示させる、といったイベントを発生させることができる。「これまでに作成した既存のアプリケーションを、容易にジェスチャー対応にできる」(同社)。

 また、Windows 7で追加される新しい2DグラフィックスAPI「Direct2D」および文字描画用API「DirectWrite」もサポートし、アンチエイリアスや回転といった画像処理を楽に行えるようなるという。

(@IT 高橋睦美)

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