Nagiosを統合した統合監視ツールのバンドルも

日本HP、RHEL向けのサービスを強化

2009/10/27

 日本ヒューレット・パッカードは10月27日、Red Hat Enterprise Linux Advanced Platform(RHEL AP)向けのソリューションを強化することを発表した。企業におけるLinux導入はコスト削減を目的に広まりつつあるが、一方で、UNIXと同等の高い信頼性、堅牢性も同時に求められることを踏まえ、関連するサービス/サポートを拡充する。

 RHEL APは、レッドハットのLinux OS「Red Hat Enterprise Linux」に、仮想化やクラスタリングといった機能を加えた企業向けのプラットフォームだ。日本HPでは新たに、RHEL APに、Linux環境の統合監視を行う「HP Insight Control スイート for Linux(HP ICE-LX)」をバンドルして提供する。

 HP ICE-LXは、オープンソースの運用監視ソフトウェア「Nagios」を、同社の統合監視製品「HP Systems Insight Manager(HP SIM)」に統合した運用管理ツールだ。Nagiosが提供するサーバ/サービス監視機能に加え、ハードウェア特有の情報までを拾い上げ、リモートから統合監視を行うことができる。これにより、サーバのダウンタイムの短縮や運用コストの削減といった効果が見込めるという。

hp01.jpg HP System Insight ManagerにNagiosを統合した「HP Insight Control スイート for Linux」

 特に、「ハードウェアレベルも含めて統合監視できることがメリット」(日本HP エンタープライズ ストレージ・サーバ事業統括 ISSビジネス本部 ソフトウェア・プロダクト&HPCマーケティング部 赤井誠氏)。具体的には、CPUやメモリの使用状況やRAIDコントローラの状態、エンクロージャ全体の電源容量や温度などをまとめて把握し、管理できる。また、Nagiosでは各サブシステムを管理するコンポーネントがばらばらに提供されるが、それをあらかじめ統合して提供することによって、スムーズに導入できることも特徴だ。RRDtoolなども組み合わせてあるため、システムの状況をグラフィカルに表示することもできる。

 価格は、1年間の平日標準時間帯サポート付きの「Red Hat Enterprise Linux AP+ICE-Linux」が22万5100円から。

 またソリューション拡大の一環として、「REAL AP」の一機能として提供されているクラスタリングソリューション「Red Hat Cluster Suite(RHCS)」のインストールや構築支援といったサービスを提供する。従来から提供してきたシステム設計/インストールサービス「テクノロジーエクスプレス」のメニューに、RHCSを用いたシステム構築「Red Hat Cluster Suite 構築コンサルティング」を追加するほか、24時間体制で問い合わせを受け付ける保守サービス「クリティカルサービス」や「プロアクティブ24」の対象に、RHCSを追加する。

 さらに、オープンソースの「JBoss Enterprise Middleware」の販売体制も強化。「JBoss Enterprise Application Platform」や「JBoss Enterprise Web Server 1.0」の販売を開始し、OSだけでなくミドルウェアの領域においても、安心してオープンソースを利用できる体制を整えるという。

(@IT 高橋睦美)

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