仮想マシン間の通信を監視、ハイパーバイザー乗っ取りも保護

vSphereで構築した仮想化環境を保護、IBM

2009/12/15

 日本IBMは12月15日、VMware vSphereで構築した仮想化環境を保護するセキュリティ製品「IBM Virtual Server Security for VMware」(VSS for VMware)の提供を開始した。価格は、VMwareサーバ1台当たり68万2000円から。

 VSS for VMwareは、ホストやハイパーバイザー、仮想マシンに加え、仮想マシン間の通信など、仮想化環境を構成するさまざまな要素を保護する機能を備えたソフトウェア。ヴイエムウェアが提供するVMsafe APIを活用して特権レベルでハイパーバイザーと連携し、仮想化環境全体のセキュリティを高めるという。

 具体的には、仮想マシン間のトラフィックを監視し、ウイルスやワームなどの脅威を遮断するほか、これまで同社がIPS製品で提供してきたVirtual Patch技術を仮想マシンに適用。物理サーバ単位での保護にとどまらず、仮想マシン単位で不正侵入を防ぐという。

 さらに、ハイパーバイザー自体の乗っ取りを防止するため、Rootkitを検知し、除去できる技術を組み込んだ。

 また、仮想マシンを新たに生成した際、安全な状態であることを確認するまで、バーチャル・ネットワーク・アクセス制御によってネットワークから隔離したりアクセス制限を行い、仮想化環境全体を安全に保つ機能も備えている。VMotionのイベントや仮想マシンの状態変移などをレポートすることも可能だ。

 VSS for VMwareはVMware vSphere 4上で動作し、ゲストOS側にエージェントソフトなどを導入する必要はない。ただし運用管理を行うには、統合管理システム「IBM Proventia SiteProtector」が必要だ。

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(@IT 高橋睦美)

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