2010年7月13日Windows 2000サポート終了、その前に

Windows 2000を“延命”するキャンペーン展開、FFRとソフォス

2010/07/05

 フォティーンフォティ技術研究所(以下、FFR)とソフォスは7月5日、Windows 2000のセキュリティ対策キャンペーンを発表した。両社はWindows 2000対応のセキュリティ対策製品群を、期間限定で20%割引する。

 マイクロソフトはWindows 2000 Serverの延長サポートを2010年7月13日に終了する。それにもかかわらず、企業の中ではWindows 2000クライアントが20万台以上、Windows 2000 Serverが10万台以上稼働しているという(FFR調べ)。FFR 営業統括本部 営業企画部長の奥天陽司氏は、Windows 2000は2002年ころの「セキュリティプッシュ」以前の製品であることから、セキュリティのフレームワークから取り残されている製品であると述べる。

 FFRが調査した結果では、Windows NT4.0のサポートが2004年に終了したあとにリリースされた2000、2003の脆弱性発見数はほぼ同数である。Windows NT 4.0は2004年以降、脆弱性の報告が減少しているが、これは単純に報告がなくなっただけであり、FFRは「製品コードの互換性があるため、サポート終了後のOSにも同様の脆弱性があるのではないか」(奥天氏)という仮説を持っている。

 そこで、FFRとソフォスは既存環境の「延命」を提案する。あくまで期間限定の措置としてサポート終了後のOSを守るソリューションを導入することで、その間に根本的なバージョンアップを行うというものだ。

脆弱性発見数の推移 Windows製品の脆弱性発見数はどれも同程度であり、サポート終了OSにも脆弱性は同じ数だけ存在するという仮説

マルウェア対策はソフォスで、脆弱性攻撃対策はFFRで

 2010年7月5日から9月30日まで行われる延命支援キャンペーンでは、マルウェア感染からの保護としてソフォスの「Sophos Endpoint Security」を、脆弱性攻撃を阻止するためにFFRの「FFR yarai 脆弱性攻撃防御機能 for Windows 2000」を、20%ディスカウントして提供する。どちらもWindows 2000でのサポートを行うことが特長で、ソフォス製品は2012年7月31日まで、FFR製品は2012年12月31日までサポートを提供する。対象製品は以下の通り。

ソフォス

  • Sophos Anti-Virus Server ライセンス
  • Endpoint Security and Control
  • Endpoint Security and Data Protection

フォティーンフォティ技術研究所

  • FFR yarai 脆弱性攻撃防御機能 for Windows 2000

 ソフォス 営業・マーケティング本部長の牛込秀樹氏は「Windows 2000は一般のOA向けのクライアントPCでだけでなく、製造業の工場の中などで、制御系サーバとして使われている」と述べる。そのためバージョンアップが難しいという声が多く挙げられており、延命対策の支援には大きなニーズがあるという。

 FFR 最高技術責任者の金居良治氏は「ハードウェアDEPの提供されていないWindows 2000では、“return-to-libc”などの最新の攻撃を阻止できないが、FFRのyaraiならばその対策となりうる。yaraiは2012年末までのサポートで、それまでに移行を進めてほしい」と述べた。なお、FFRはWindows 2000 Serverのサポート終了後も、深刻な被害につながる脆弱性に限り、影響の有無を同社サイトで公開する予定だ。

FFR/ソフォスの対象領域 サポート終了後にも存在する脅威とFFR/ソフォス製品のマッピング

(@IT 宮田健)

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