SAS、分析者やSASプログラマ認定プログラムを開始英語版はすでに2万8000人が資格取得

» 2010年07月22日 00時00分 公開
[大津心,@IT]

 SAS Institute Japan(以下、SAS)は7月22日、SAS製品について深い知識を持つプロフェッショナルを認定する制度「SASグローバル認定プログラム」の日本語版を2010年9月より提供開始すると発表した。

宮田氏写真 SAS 執行役員 ビジネス開発本部長 兼 プロフェッショナルサービス本部長 宮田靖氏

 SASグローバル認定プログラムは、1999年より英語版が提供されており、すでに2万8000人が資格を取得している。今回、英語以外では初めて日本語版での提供が開始される。試験は「SASプログラミング」や「SASデータ統合」など4種類に分類されており、まず「SASプログラミング」に関する初級と中級の試験が9月より開始される。

 SAS 執行役員 ビジネス開発本部長 兼 プロフェッショナルサービス本部長 宮田靖氏は、「現在、分析プロフェッショナルへのニーズは確実に高まっている。例えば、マーケティング分野、リスク分野、品質分野などで特に注目が高い。例えば、マーケティング分野では、インターネットショッピングが主流になってきたこともあり、ショッピングサイトにおける行動分析や購買履歴分析などのニーズが高い。リスク分野ではリーマンショック以降、リスク回避のための信用リスク分析などが注目されている。そして、品質分野では評判が広まるスピードを検知して解析する必要性が高まっている。このようなニーズに応えるために、きちんとした技術者を養成し、認定する制度を充実させるための第一歩として今回の認定プログラムを開始する」とコメントした。

 SASグローバル認定プログラムは全世界共通の基準で実施され、選択式問題で60〜70問程度出題。正答率70%程度が合格ラインだ。試験は、プロメトリックと提携して実施するため、全国の試験会場で受験可能だという。

 試験内容は、「SASプログラミング」「SASプラットフォーム」「SASデータ統合」「SAS BI」の4種類が用意されており、それぞれSAS製品と結びついた知識を問われる。例えば、「SASデータ統合」の試験の場合、「SASのデータ統合製品を使っていかにデータ統合を実現するか?」といった内容が問われる。また、日本語版の提供に合わせて、体系的な育成トレーニングとSASグローバル認定プログラムを組み合わせたバリューパッケージの販売を開始する。試験価格は、「SASグローバル認定プログラム SAS Base Programmer for SAS 9」が1万8900円、「SASグローバル認定プログラム SAS Advanced Programmer for SAS 9」が1万8900円。バリューパッケージは、Base Programmer対策プランが31万1850円、SAS Advanced Programmer対策プランが36万3825円となる。

 SAS プロフェッショナルサービス本部 エデュケーション部長 杉山真理子氏は、「いままでは英語版でしか提供していなかったこともあり、国内の合格者は350名にとどまっている。また、国内ではSASプログラマが圧倒的に足りない状況だ。しかし、SAS技術者は高給を得られることも多く、中国やインドでは受験者が急増している。日本でも、日本語試験の開始をきっかけに3年後には1万人の合格者を出したい」と抱負を語った。

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