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連結財務諸表を公表

ディーバ、IFRSを「自主適用」

2010/09/16

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 連結ソリューションを開発、提供するディーバは9月16日、IFRS(国際財務報告基準、国際会計基準)を自主的に適用した2010年6月期の連結財務諸表を自社Webサイトで公表した。同社はIFRSを任意適用するための条件を満たさず、本来はIFRSに基づく連結財務諸表を有価証券報告書などで公表できない。ただ、「自らIFRS適用の作業を実際に経験し、業務課題の把握とその解決を実践することで提供する製品・ソリューションの品質向上に務めることが不可欠」として、自主的なIFRS適用に踏み切った。

 公表した連結財務諸表は、すでに公表済みの日本基準の2010年6月期連結財務諸表を調整し、作成した。内容は、有価証券報告書の「経理の状況」に相当する19ページ。初度適用は行っていないが、2008年7月1日時点の期首財政状態計算書、2009年6月30日終了事業年度、2010年6月30日終了事業年度の各連結財務諸表を作成し、日本基準からの調整表を作った。IFRSの連結財務諸表については、監査は受けていない。

 同社のIFRS連結財務諸表と、日本基準の連結財務諸表の違いは、主に収益認識、固定資産の償却方法、資産除去債務、有給休暇引当の認識など。ソフトウェアライセンスの収益認識では、出荷したライセンスが顧客先に到着したと見込まれる時点で売り上げを認識する、到着見込み基準を採った。有形固定資産の減価償却費は定額法で計上。無形資産ののれんは償却しないなどIFRSに基づく会計処理を行っている。減損についてもIFRSの基準を適用する。

 日本基準とIFRSの連結財務諸表では、売上高が日本基準の30億9708万1000円から、IFRSでは31億3047万6000円となり、3339万5000円増加した。未使用有給休暇の処理方法の変更や、資産除去債務に対応する減価償却費などもあり、営業利益は日本基準の5254万2000円から、IFRSでは1732万円に減少した。日本基準の当期純利益は71万1000円。対して、IFRSの当期利益は221万4000円で、ボトムラインとなる当期包括利益は120万1000円だった。

 連結決算の処理は、2010年冬に提供予定の新製品「DivaSystem 9.5」のベータ版を使用した。同社が開発した「開示アプローチ」と呼ぶ方法論に基づき決算処理を行ったという。ディーバは今後も、四半期ごとにIFRSの自主適用を行った連結財務諸表を公表する計画だ。

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(IFRSフォーラム 垣内郁栄)

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