Oracle DBA & Developer Days 2010開幕
11gでこそ味わえるOracleのうまみ
2010/11/09
日本オラクルは11月9日、データベース開発者、データベース管理者向けのイベント「Oracle DBA & Developer Days 2010」を開催した。イベントの開始を告げるスペシャルセッションには米オラクルコーポレーションのソフトウェア開発部門でバイスプレジデントを務めるマイケル・ヒチワ(Michael Hichiwa)氏が登壇し、同社のリレーショナルデータベース管理システムの最新版「Oracle Database 11g(以下11g)」が搭載する新機能とその効果を解説した。
米オラクルコーポレーション ソフトウェア開発部門でバイスプレジデントを務めるマイケル・ヒチワ(Michael Hichiwa)氏11gの新機能は多岐にわたり、ヒチワ氏の解説は多数の新機能とその効果をうまく説明していた。ここでは、ヒチワ氏が特に効果的と語っていた2種類の新機能について触れる。
メモリ消費量を節約しながらキャッシュの効果を得る
1つ目はキャッシュの機能だ。氏が最初に挙げたのは問い合わせ結果だけをキャッシュする「リザルトキャッシュ」という機能だ。11g以前は、クエリの実行時に読み出したブロックのデータをすべてキャッシュしていたが、11gではユーザーに返した結果だけをキャッシュできるようになった。この結果、メモリ消費量を節約しながら、ユーザーからの問い合わせにすばやく答えられるようになった。
リザルトキャッシュに続いて氏が挙げたのは「ファンクションキャッシュ」だ。これは、PL/SQLで作成したファンクションの処理結果をキャッシュできるという機能。同じパラメータで同じファンクションを繰り返し実行するときの処理性能が上がる。
現在のところSolaris版とLinux版でしか利用できないが、便利な機能として氏が挙げたのは「スマートデータベースキャッシュ」だ。これは、フラッシュメモリ(SSD)を巨大で高速なキャッシュとして扱う機能だ。フラッシュメモリはDRAMほど高速には動作しないが、安価であるため、大容量のキャッシュを作れるという点がこの機能の利点だという。そして、氏はさらに高速に動作させなければならないシステム向けには、インメモリデータベースである「TimesTen」との併用を勧めた。
処理の高速化も期待できるデータ圧縮技術
キャッシュに加えて、氏が特に有効な機能として挙げたのがデータ圧縮機能である「アドバンストコンプレッション」だ。氏は「一般に、データを圧縮するとすべての動作が遅くなると考える人が多いが、それは間違いだ。データを圧縮してあれば、ディスクからメモリにデータを転送するときに転送量が少なく済み、結果として高速に動作する」と、圧縮によって処理の高速化も期待できるとした。
新機能であるアドバンストコンプレッションを使うと、SELECT文の処理が最大で250%高速化するというテスト結果を披露した。DELETEやINSERTなどのData Manipulation Language(データ操作言語)を実行しても、3%程度遅くなるだけという結果も明らかにした。
そして、データを圧縮するとバックアップとリカバリが特に高速になると氏は説明した。「データが小さくなるため、保存に必要なディスク容量は少なく済み、バックアップ、リカバリ時のデータ転送量も小さくなる」から高速になるという。
アドバンストコンプレッションとの組み合わせで大きな効果を発揮するのが、データベーステーブルを分割管理する「パーティショニング」機能だ。テーブルのデータを行単位で区切って管理することで、検索処理の高速化を狙った機能だ。データを探すときに、最初にパーティション単位で探索範囲を狭めるので、高速に探索できるという仕組みだ。この仕組みにアドバンストコンプレッションを併用すれば、さらなる高速化が狙えるという。
氏のセッションは、ほかにもReal Application Clustersやアプリケーション開発ツールにも話が広がったが、一貫して最新バージョンの利点を訴えていた。導入コストなど、バージョンアップにはさまざまな障壁はあるが、そのきっかけを与えてくれるようなセッションだった。
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