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プロジェクト計画表も更新

四半期報告が簡素化へ、ASBJが公開草案

2010/12/24

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 企業会計基準委員会(ASBJ)は12月22日、四半期報告の開示を簡素化する「四半期財務諸表に関する会計基準」改正の公開草案を公表した。2011年1月25日まで意見を募集し、3月中の基準化を目指す。適用は2011年4月以降に開始する会計年度の第1四半期からの予定。

 ASBJ 副委員長の新井武広氏は、開示ルールの簡素化について「初めてではないかと理解している」と説明。「ある程度の期間、実務サイドの対応を見て、影響度合いを把握したい」と話した。

 公開草案では、作業が大変との声が産業界からあった第1四半期、第3四半期の四半期キャッシュ・フロー計算書の作成を省略できるようにする。ただ、四半期キャッシュ・フロー計算書を省略する場合、期首からの累計における減価償却費と、のれんの償却額を注記する。

 また、四半期損益計算書及び四半期包括利益計算書については、その開示対象期間を期首からの累計期間と、前年度の対応期間として、3カ月情報の開示は任意とする。

 注記についても表示方法の変更、簡便的な会計処理に係る記載、1株当たり純資産額、発行済株式総数等、ストック・オプション関係を削除する。

 四半期報告については半期報告制度を採る欧州などと比較して、開示書類作成の負担が大きいとの意見が産業界からあった。政府が閣議決定した「新成長戦略」でも「四半期報告の大幅な簡素化」が盛り込まれていた。

プロジェクト計画表を更新

 ASBJはまた、コンバージェンス作業の予定を示すプロジェクト計画表を12月17日に更新した。「既存の差異に関連するプロジェクト項目」では、「企業結合(ステップ2)」「無形資産」の公開草案が従来の2010年中の公開から、2011年第1四半期に延期された。その他、「IASB/FASBのMOUに関連するプロジェクト項目」でも、2010年末までに予定していたいくつかの作業を2011年以降に遅らせた。

(IFRSフォーラム 垣内郁栄)

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