ウルシステムズが開発

Hadoopで基幹バッチを高速化、オープンソースのフレームワーク登場

2011/02/10

 ウルシステムズは2月9日、Hadoopを使って企業の基幹業務システムのバッチを高速処理するためのソフトウェアフレームワーク「Asakusa Framework」を開発、正式版をオープンソースとして3月頃に提供すると発表した。なお、インテックは自社の仮想ホスティングサービス「EINS/SPS(アインスエスピーエス)」上にHadoop基盤を構築した。ウルシステムズはこのHadoop基盤を用い、Asakusaを使った基幹業務処理の基盤サービスを自社の顧客に対して提供するという。インテックは順次、ウルシステムズ以外の顧客にもHadoop基盤サービスを提供開始する。

 ウルシステムズの開発した Asakusaは、大量データの処理に適したオープンソースの分散処理基盤ソフトウェアであるHadoopを、基幹システムのバッチ処理高速化に使うためのフレームワーク。Asakusaは、Hadoop上に基幹バッチシステムに必要な開発環境、実行環境、運用環境を実装しており、「従来まで長時間かかっていた業務処理を高速に、安価に、かつ安全に実行」できるという。このフレームワークを使えば、Hadoopに詳しくないエンジニアでも簡単にシステム開発ができるとする。

 Asakusaの主な機能は、Hadoopの分散並列処理を用いた高速バッチ処理フレームワーク、業務フロー設計からプログラムコードを自動生成するMapReduceコンパイラ、モデルジェネレーター(自動生成ツール)、一連のテストツール群、そして障害からの自動復旧、バッチジョブの実行監視などの運用環境。

 現在、ベータ版を限定パートナー向けに提供を始めており、すでに複数社で導入検討が進んでいるという。オープンソース化した正式版の提供開始は2011年3月頃の予定。

 業務システムにおけるHadoopの利用に取り組んできたイーシー・ワン代表取締役社長の最首英裕氏は、プレスリリースで、「当社では、Hadoopを中心とした分散システムの引き合いが増加しており、今後急激に需要が増加する可能性を感じています。特に、バッチ処理性能の大幅な改善は、全ての企業にとってビジネスモデルの変革すら誘引する、非常に大きな転換になるでしょう。しかしながら、現実には乗り越えなければならない課題が多く、特に複雑な分散処理システムの開発難易度を下げていくことと運用難易度を下げることが、当面の重要課題であると認識しておりました。当社としては、運用難易度を下げていくための取り組みを行っており、そのための製品 『Monkey Magic』を開発・提供しております。今回発表されたAsakusaにより、もう1つの課題である開発難易度を下げることができれば、分散システムの普及に大きくはずみがつくと確信しています」とコメントしている。

(@IT 三木泉)

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