アイ・オー・データ、小規模事業者の業務効率化を支援Windows Home Server 2011搭載のNAS「HDL-Z2WH」を発表

» 2011年11月16日 00時00分 公開
[内野宏信,@IT]

 アイ・オー・データは11月16日、Windows Home Server 2011を搭載した小規模事業者向けのNAS製品「HDL-Z2WH」シリーズを発表した。誰にでも扱いやすい操作性や、インターネット経由で外出先からもHDL-Z2WH内のデータにアクセスできる利便性などを特長としている。12月上旬から7万9800円(税別)で発売する。

 これまで同社では、50ユーザーまで利用できるWindows Storage Server 2008 R2を搭載した中小規模事業者向けNAS製品、「HDL-Z4WSA」「HDL-Z2WSA」シリーズを提供。これに加えて今回発表した「HDL-Z2WH」によって、小規模事業者やSOHOユーザーまで販売ターゲットを拡大した。

 HDL-Z2WHシリーズはIntel Atom D510(Dual Core 1.66ギガヘルツ)、2ギガバイトメモリ、2テラバイトのハードディスクドライブ1基を搭載。空きスロットも1基用意し、ハードディスクの増設を可能としている。

写真 HDL-Z2WHシリーズの「HDL-Z2WH2T/1D」

 特長は3つ。1つはシンプルな専用管理コンソール画面。クライアントPCにコネクタ(ソフトウェア)をインストールだけで自動的に利用可能になるほか、共有フォルダの作成やユーザー管理などを、専門知識がないユーザーでも直感的に行えるよう配慮した。

 2つ目はメディアサーバ機能を持つこと。具体的には写真・音楽・動画などのマルチメディアコンテンツを蓄積しておき、DLNA1.5に対応したテレビやプレーヤー、スマートフォン、スレートPC、タブレットなどで再生できる。また、あらかじめ再生機器に合わせたレートを設定しておけば、保存した動画を再生時に自動的かつリアルタイムに再生可能なフォーマットに変換できる。低ビットレートに設定しておけば、3G回線を使ってWindows Phoneなどのスマートフォンでも再生できるという。

 そして3つ目はリモートWebアクセス機能。インターネット経由で外出先からでもHDL-Z2WH内のデータにアクセスできる。スマートフォンにも対応しており、前述のように写真、音楽、動画コンテンツの再生も行える。また、外出先のPCからHDL-Z2WHを接続したオフィスのPCに、SSL通信を使ってリモートログインし、オフィスのPCにインストールされているアプリケーションを利用することもできる。

 このほか、複数のストレージを統合し、1つの大容量ストレージとして仮想化できる仮想ドライブ構築ソフトウェア、「VVAULT2.0 Basic」も搭載。空きスロットにハードディスクドライブを追加した際も、コンソール画面での簡単な操作で容易にボリュームを増設できるほか、障害時に破損したファイルを瞬時にリカバリするライブバックアップ、ライブリストア機能も持つ。

 またデータ、OS、アプリケーションを含めたハードディスク全体をイメージバックアップするソフトウェア「ActiveImage Protector 3.0」も搭載しているほか、ユーザー登録後、90日間無料で使えるキヤノンITソリューションズのアンチウイルスソフト「ESET NOD32 アンチウイルス」をプリインストール。業務データの確実な保護に配慮している。

 同社では「シンプルな操作性、外出時でもPCやスマートフォンからデータにアクセスできる機動性、さらに障害時のバックアップ機能など、7万9800円という価格設定も含めて、小規模事業者のニーズに多面的に配慮した。当面は月300台の販売を目指したい」とコメントしている。

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