「場所にとらわれた仕事の仕方」を見直すきっかけに

シスコの企業向けタブレット「Cius」が国内でも販売開始

2011/11/18

 シスコシステムズは11月17日、Android OSを搭載した企業向けタブレット端末「Cisco Cius」を日本国内でも発表した。米国では6月に発表されていた。

 Cisco Ciusは企業での利用を想定したタブレット端末だ。シスコの高精細テレビ会議システム「Cisco TelePresence」と接続してのHD会議が可能なほか、会議用アプリケーション「Cisco WebEx」、メッセージングソフト「Cisco Jabber」、ソーシャルソフトウェアの「Cisco Quad」などを搭載している。

 さらに、メディアステーションにドッキングすれば、外部ディスプレイやキーボード、マウスを用いて仮想デスクトップ環境を利用できる。IP電話やテレビ会議機能を統合するだけでなく、シンクライアント端末としても動作し、仕事に必要なコミュニケーション機能と作業環境を提供する。

 Cisco Ciusは、通常のAndroid搭載端末と同じように、Androidマーケットからアプリケーションのダウンロードが可能なほか、シスコ自身が用意するビジネスアプリケーション用ストア「Cisco AppHQ」からもアプリケーションをインストールできる。アプリケーションの配布を管理する「Cisco AppHQ Manager」を利用して、企業ごとに配布するアプリケーションをカスタマイズすることも可能だ。

 シスコシステムズでコラボレーション事業担当 執行役員を務める公家尊裕氏は、かつては音声通話の「オマケ」程度だったビジュアルコミュニケーションが、この数年で劇的に進化し、場所に縛られることなくさまざまな環境で利用できるようになったと説明。同時に、録画したコンテンツを配布することで、時間に縛られないバーチャルなコミュニケーションも実現しつつあり、「これまで点として存在していたビジュアルコミュニケーションが面として広がっていく」という。

 公家氏はさらに、こうしたビデオコミュニケーション環境と仮想デスクトップ環境を通じて、「場所にひも付いた働き方の見直しが進み、新しい仕事の仕方、新しい仕事環境を提供していく」と、同社のビジョンを述べた。

 Cisco Ciusの参考価格は、ハードウェアとユーザーライセンスに加え、ネットワークインフラやシステムインテグレーション費用などを含め、1000台導入時で約2億円という。

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(@IT 高橋睦美)

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