NTT Com、KVH、ソフトバンクテレコム、NRIと協業
AWSが専用線接続サービス「Direct Connect」を東京で提供開始
2012/01/12
Amazon Web Services(AWS)は1月12日、東京リージョンで同社データセンターへの専用線接続を実現する「AWS Direct Connect」の提供を開始したと発表した。このサービスは従来米国西海岸、米国東海岸の2つのリージョンでしか提供していなかったが、今回東京、欧州(アイルランド)、シンガポールの各リージョンでのサービス提供が同時発表となった。
Direct Connectとは、ユーザー拠点からAWSのデータセンターまでを専用線で結ぶことのできるサービス。AWSではこれまで、AWS上に論理的なプライベート空間を構築できるサービス「Amazon VPC」において、インターネットVPN(IPsec)接続を提供、これによって通信の秘匿性を確保しながら、AWSに対して社内LANを拡張できるようにしてきた。今回のDirect Connectによって、ユーザーはセキュリティをさらに向上できるとともに、AWSとの間で安定した広帯域の接続を確保できるようになる。@ITが2011年10月に行ったインタビューで、Amazon Web Services担当副社長のアダム・セリプスキー(Adam Selipsky)氏は数カ月以内にこのサービスを東京で提供開始すると話していた。
なお、Direct Connectは、従来のAmazon VPCへのIPsec接続の代替としてAWS上のプライベートIPアドレス空間へのアクセスに使うだけでなく、グローバルIPアドレスでアクセスするAWSの他のサービスにも使える(802.1q VLANによる接続の分割で実現)。すなわち、AWSのすべてのサービスを、専用線経由で利用できる。
もちろん、AWS自体が直接、ユーザー拠点からAWSのデータセンターまでの専用線接続すべてを提供するわけではない。複数の通信事業者が、ユーザー拠点からの専用線接続(あるいは論理専用線接続)を、AWSとの接続ポイントまで引いてくる構成だ。ここでいう「複数の通信事業者」は、発表時点ではNTTコミュニケーションズ。KVH、ソフトバンクテレコム、野村総合研究所の4社。
東京リージョンでの具体的な接続構成は下記のようになる。データセンター事業者のエクイニクスが、Direct Connectのための相互接続ポイントを運営する。このエクイニクスの相互接続ポイントに対し、AWSの東京リージョンを構成する複数のデータセンターからの専用線を引きこみ、通信事業者の専用線サービスとの相互接続を行う。
すなわち、Direct Connectとは、正確にいえばAWSのデータセンターからエクイニクスの相互接続ポイントまでの専用線接続を意味する。ユーザーがDirect Connectを利用する際には、通信事業者の専用線サービスをこれに組み合わせることになり、料金としても、AWSのDirect Connect料金と、通信事業者の専用線サービス料金を支払う。AWSのDirect Connect料金は他のサービスと同様に公表されている。1Gbpsあるいは10Gbpsの回線本数、および実際のデータ転送量(AWSは現在、上り、つまりAWSへのデータ転送を無料としているため、下りの転送量のみ)に基づく課金だ。
通信事業者のサービス提供形態や料金は、当然ながら事業者ごとに異なる。例えばKVHはAWS Direct Connect用に、同社の既存サービス「KVH Ether-MAN Plus」「KVH SmartGiga」を提供する。Ether-MAN Plusでは、利用回線帯域を100Mbpsから900Mbpsまで、100Mbps単位で選択できる。野村総合研究所は、自社として専用線サービスを提供するとともに、Direct Connect利用料を含めたすべてのAWSサービスについて一括請求するという。
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