テレビ番組のファイルと見せかけ注意喚起

総務省、WinnyやShareでのコンテンツ不正流通抑止実験

2012/01/20

 総務省は1月20日、WinnyやShareといったP2P型ファイル共有ソフトを用いたコンテンツの不正流通を抑止する実証実験を、1月23日から29日にかけて実施することを発表した。著作権侵害コンテンツに見せかけたファイルを流通させることにより、それをダウンロードしたユーザーに直接、注意喚起を行うという試みだ。

 P2P型ファイル共有ソフトではしばしば、動画などのコンテンツが権利者の許諾を得ずにアップロード/ダウンロードされている。今回の実証実験は、こうした著作権侵害コンテンツをダウンロードしようとするユーザーに注意喚起文を提示し、著作権に対する理解を深め、侵害行為の停止を促すことを目的としている。

 実証実験では、テレビ番組などのコンテンツに見せかけたファイルを、WinnyやShareなどのファイル共有ネットワークに流通させる。このファイルの実体は権利者団体による注意喚起文で、動画ファイルだと思って開いたユーザーに、「違法にアップロードされたものだと知りつつダウンロードする行為も著作権法違反を構成しますので、即刻中止してください」といった注意を呼び掛ける。

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 総務省は今回の実証実験を通じて、注意喚起ファイルが実際にどのくらいダウンロードされ、著作権侵害ファイルのダウンロード抑止につながるかを検証するとしている。

(@IT 高橋睦美)

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