[コラム:Spencer F. Katt]
“ソラリス”の陽のもとに

2002/8/17


 「サンも、なかなかやってくれるね」……。SFスリラー映画『マイノリティ・リポート』の上映が始まる前、スクリーンに流れる近日公開映画の予告編を観ていた吾輩は、手のひら一杯のポップコーンを口に押し込みながら、そう唸った。

 今週、サンフランシスコで開催されていたLinuxWorldでは、SolarisユーザーをLinuxプラットフォームに移行させるべく、HPやIBMがグルになってスコット・マクネリ商店を叩きまくったらしいが、サンも負けちゃいない。映画館のスクリーンに映し出されたのは、新作SF映画『ソラリス(Solaris)』の予告編だった。

 12月公開予定のこの映画は、あの『セックスと嘘とビデオテープ』のスティーブン・ソダーバーグ監督の最新作だ。しかし、「人類にはまだ行ってはいけない場所がある」ってキャッチコピーには笑った。HPやIBM、マイクロソフトといえども、未公開映画のマーケティングまでは手が回らなかったのかな。他社が「さあ来い、スコット」と息巻いても、そういなされちゃ、ね……。

 それはそうと、マイクロソフトとLinuxの関係も興味深いものがある。レドモンドの住人たちはここ数カ月、LinuxWorldへの出展決定をこれでもかと大げさに喧伝してきた。彼らによると、今回の動きは、Linuxに対して蔑むような態度を取り続けてきた同社から、オープンソース・コミュニティへの「和平のしるし」なのだそうだ。マイクロソフトは会場で、Linux移行を検討するユーザーの声を真摯に受け止めたいとしている。

 が、ある筋によると、LinuxWorldの主催者であるIDGワールドエキスポは、そうしたマイクロソフトの心情にかなり冷淡だとか。というのも、ワールドエキスポがマイクロソフトに割り当てた展示ブースは、モスコーンセンターの「Rookery(その他大勢)」と呼ばれるエリアにあるからだ。Rookeryは通常、無名の新興企業や初出展の会社に割り当てられる場所だ。

 たしかにマイクロソフトは今回、初出展ではある。しかし、同社のエグゼクティブたちが個人的に不快感を露わにしていることは、吾輩の耳にも届いている。なにしろ世界最大のソフトウェア会社が、そのへんのベンチャー企業と十把ひとからげにされちゃうんだから。そりゃあ、プライド傷つけられるだろうね。

 そうそう。SFといえば、つまりその、企業会計のことだけど、管理サービスプロバイダのダイジェックスでは、じつに奇妙なタイミングで経営幹部の総入れ替えが行われた。

 今年5月、同社は監査会社アーサーアンダーセンとの契約を打ち切った。そして6月21日――まさにワールドコムの破綻が明らかになる直前――、CEOのマーク・シュルがジョージ・カーンズにその座を譲り、取締役会から退いた。7月に入ると、さらにスコット・サリバンが経営から身を引いた。同月中旬には、ローレンス・タッカー、グレゴリー・クラーク、エディス・ホリデーらが、相次いで退社した。

 なんだか『クローンの攻撃』のパトロンたちを見ているようだ……。

*Spencer F. Kattのコラムは毎週末更新予定です

[英文記事]
Solaris' Trailer Gives Spencer Paws at Movies

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