[コラム:Spencer F. Katt]
幹部に告ぐ:自分のドッグフードを食べなさい

2002/10/19


サン・マイクロシステムズは、マイクロソフトのWindows やOfficeを利用する自社のエグゼクティブに対して、明ら かに強硬論に傾きつつある。同社は、彼らにSolarisや Linux、StarOfficeなど、自社がサポートする製品にリプレ ースするよう強く促したのだ。

吾輩が得た情報によると、サンのLinuxやSolarisプロ ジェクトを統括する副社長でさえ、オフィスや自宅のパソ コンからマイクロソフト製品を削除したのは、つい最近の ことだという。

また情報筋によると、サンではWindowsをプレインストールしたハードの購 入を禁止したらしい。そして社内のスタッフに対し、マイクロソフト製品以外 なら、どんなオペレーティングシステムでもインストールして構わない、という お達しを出したそうだ。

それはさておき、吾輩は先週、CRMについて奇妙な話を耳にした。それに よると、シーベルと将来の手強いライバルであるマイクロソフトの愛憎関係 は、まもなく頂点を迎えるかもしれないという。市場に出回っているウワサで は、マイクロソフトが近くシーベルを買収するというのだ。ひょっとすると、ロ サンゼルスで開催される「Siebel Worldwide User Week」の基調講演で、ゲイ ツがみんなをあっと驚かせてくれたりして……。

一方、アナハイム・コンベンションセンターで開催された「Microsoft Exchange Conference」に出展した企業は、どういうわけか電子メールを受 信できても、送信することができなかったようだ。先週、この件で吾輩のもと に寄せられた怒りのタレコミは、ナイジェリアの高貴な方々から届くいつもの 「緊急の商談」メールより多かった。

だいたい「重要なお客様とのネットワークを提供」する展示会で、会場の SMTPサービスのコンフィギュレーションにミスがあったなんて、笑い話にも ならないね。展示会場はシスコシステムズの無線ネットワークが張り巡らさ れていたそうだけど、802.11b無線カードを持ち込まなければ、自社に接続 するのにVPNか、Hotmailのアカウントが必要だったらしい。知り合いの話に よると、会場のOutlookユーザーのアウトルック(見通し)は、暗いものだった そうだ……。

Outlookと言えば、Windows XP SP1の修正リストをチェックしていた吾輩 は、「Outlookの実行中、カレンダー形式が日本の元号に切り替わることが あります(Calendar Type May Change to Japanese Emperor Era When Outlook Runs)」というのを見つけて、大ウケしてしまった。

もしかしてY2K互換の名残りかな。それとも、オラクルのスパイがラリー・エ リソンの日本びいきにゴマすって、こっそりバグでも埋め込んだかな。

想像力豊かな吾輩は、修正リストにもう1つ、面白い項目を見つけてしまっ た。「XPではスラストマスター・ダンス・パッドが正しく機能しないことがありま す(The Thrustmaster Dance Pad May Not Work Correctly in XP)」だとさ。

テクノロジー産業には興奮がなくなった、なんて言ったのは誰だ?

*Spencer F. Kattのコラムは毎週末更新予定です

[英文記事]
Sun to Executives: Eat Your Own Dog Food

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