[コラム:Spencer F. Katt]
ディ・ベルトマイスターシャフト!

2006/6/27


 ボストン・コンベンション&エキシビジョン・センター(BCEC)では、マイクロソフトの「TechEd」が開かれた。ところが会場に来ていた人々の多くは、巨大な平面テレビの前でワールドカップサッカーの中継に熱狂していた。そりゃ当然だろう。Windows Liveが何であるかを正しく理解するための苦行に比べたら、ボールの行方を追って歓声を上げるほうがはるかに楽しいからね。

 ところが、われわれがブラジル対クロアチア戦を観戦しているとき、突然テレビの映像が落ちた。むむ。きっとマイクロソフトのPatch Tuesdayを適用したあと、BCECがシステムをリブートしたに違いない……。

 それはさておき、レドモンドの連中にとって不幸だったのは、ホテルとBCEC間で来場者を輸送するはずだったシャトルバスの会社が、開催期間中にストライキをしたことだ。ま、Windowsユーザーにしてみれば、“バス・エラー”はいまに始まったことじゃないけどね。

 それより吾輩が残念に思ったのは、基調講演がビル・ゲイツではなく、ビルの後継者となったレイ・オジーだったことだ。なんでもビルは、イタリア・ベロナで開催された世界ブリッジ選手権大会に出場していたらしい。ブリッジに関しては、ちょっとうるさい友人の情報だ。しかし、競技人口は多いと思われるのに、サッカーのワールドカップのように華々しく報道されないのも悲しいねぇ。

 それはともかく、2回も世界チャンピオンになったシャロン・オズバーグと組んだにもかかわらず、ゲイツは大会2日目にして早くも予選落ちしたそうだ。ところが彼は敗退後も会社のイベントには戻らず、ジェントルマンらしくイタリアにとどまって、トーナメントを優雅に観戦していたらしい。

 サッカー観戦で乾いた喉をうるおすために、吾輩は友人と連れ立ってファニエルホールの近くにあるクーガンズ・バーへ向かった。そこで友人から聞いた話だけど、OpenSUSE 10.1のパッケージマネージャの不具合を修正するパッチが最近リリースされたが、ユーザーがすぐに入手できるかどうか、まだはっきりしないという。いやはや、パッケージの管理すら満足にできないなんて、ユーザーの苦痛がしのばれるね。友人はまた、シスコが2006年11月15日に予定する株主総会で、CEOのジョン・チェンバースを会長に指名する見込みだということも教えてくれた。CEO職と兼務するらしい。

 会長といえば、インテルの会長、クレイグ・バレットが「情報通信技術開発グローバルアライアンス」という国連委員会の委員長就任を打診されたもようだ。同委員会は近くクアラルンプールで第1回ミーティングを開き、富裕国と貧困国のデジタルデバイド問題について討議するという。

 「最近よく耳にする噂だけど、アップルが任天堂の買収をもくろんでいるらしいね」と、友人はもう1杯注文しながら話した。吾輩は任天堂の新しいゲーム機の名前が「Wii(ウィー」であったことを思い出し、「もしそうなったら、ハンドヘルド型のiPodとWiiのコンボマシンは、”iWii(アイウィー)”なんてちょっと恥ずかしい名前になるんだろうか」と笑った。

*Spencer F. Kattのコラムは毎週月曜日(月曜日休日の場合は火曜日)の更新予定です

[英文記事]
The Times They are A-Changin'

Copyright(c) eWEEK USA 2002, All rights reserved.

Spencer F. Katt バックナンバー

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)