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写真 LPSのタグおよびタグリーダ。画面には、部屋とエアコンの状態がグラフィックで表現されている(写真をクリックすると拡大します) |
2004年4月に「Active RFIDで実現する次世代システムの可能性」という記事を公開した当時は実験段階だった同社のActive
RFID(Radio Frequency IDentification)だが、7月5日に「Local Positioning System(LPS)」として正式に販売が開始された。
ESECでは、このLPSを使ったデモが人気を博していた。4月時点ではいかにも試作品といった風情を漂わせていたタグリーダも、右の写真のようにデザインを一新し、製品らしくなっていた。
LPSのコーナーには、2つの(仮想的な)部屋にそれぞれ設置しているという設定のタグリーダが、少し距離をおいて展示されていた。各タグリーダを、ここでは便宜的に「リーダ1」「リーダ2」と呼ぶことにしよう。また、人間が所持するためのタグがやはり2つ。1つは強い冷房を好む人用の「タグA」。もう1つは弱い冷房を好む人用の「タグB」だ。
タグAをリーダ1に近づけると、リーダ1の画面に表示されたエアコンの画像が強い風を吹き出している状態に変わる。一方、リーダ2にタグBを近づけると、タグBの画面のエアコンは弱い風を出している画像になる。タグAとBを入れ替えると、各リーダのエアコンの画像もそれに合わせて変化する。リーダからすべてのタグを離せば、エアコンの画像は風が出ていない状態になり、部屋が暗くなる。つまり、人間の移動に応じて、部屋の環境をその人の好みに合わせてくれるというわけだ。
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