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独自開発を盛り込んだ「HP BladeSystem c-Class」
その技術の詳細は

 日本ヒューレット・パッカード(HP)は、x86という共通のアーキテクチャを採用するブレード型サーバの中で、他社をリードする先端技術の盛り込みに積極的だ。去る6月15日に発表したブレード型サーバ「HP BladeSystem c-Class」は管理性の向上や運用管理コストの削減に注目し、独自開発の技術を多数盛り込んだ意欲的な製品。HPはこのc-Classをブレード型サーバの“第3世代”と位置付ける。

 ブレード型サーバの最大の特徴は必要な業務に応じてサーバブレードを自在に抜き差しできることだ。会計アプリケーションで膨大な処理が必要になる期末には、サーバブレードを増設して対応するなど、ビジネスの要請に応じてシステム構成を柔軟に変更することができる。ただ、問題は「ブレード型サーバの構成を変更する際にはサーバだけでなく、ネットワークスイッチやSANスイッチの構成も変更する必要がある」(日本HP エンタープライズ ストレージ・サーバ統括本部 インダストリースタンダードサーバ製品本部 ブレード・バリュープロダクトマーケティング部 山中伸吾氏)ということ。

 

インターコネクトにおける「人」の問題を解決

 

 ブレード型サーバの管理者はその都度、ネットワークやSANの管理者に連絡を取り、構成変更を依頼する必要がある。障害時、早急にスペアのサーバブレードを立ち上げる際もMACアドレスやSANのワールドワイドネーム(WWN)の変更が必要。システム構成は柔軟に変更できても、他の管理者との折衝など、「人」の問題によって柔軟性が低下してしまう問題があるのだ。

 HPがc-Classに2006年秋に盛り込む「HP バーチャルコネクト」は、この「人」の折衝も含めてインターコネクトの問題を解決する技術だ。HP バーチャルコネクトはブレードサーバを最初に構成した際にMACアドレスやWWNなどを仮想化し、物理的なインターコネクトと論理的に結びつける。そのためサーバブレードを移動しても仮想化されたMACアドレスやWWNは移動しないため、ネットワークスイッチやSANの設定は変更する必要がない。つまり、他の管理者に相談することなく、サーバ管理者が自分の判断で、ブレード型サーバの構成を変更できるようになるということだ。

 HP バーチャルコネクトでは4台のエンクロージャまで管理可能で、サーバブレードがエンクロージャ間を移動しても外部の環境を変える必要がない。人の問題を少なくすることで「システムの自動化を加速する」とHPは見ている。最低30分から3日かかる作業がHP バーチャルコネクトを使うことで、30秒で済むという。

 

2年かけ冷却ファンを自社開発

 

  昨今、データセンターでは熱と消費電力の問題が急浮上している。プロセッサの高性能化に比例してプロセッサが発する熱と、その消費電力が問題になっているのだ。熱はサーバのパフォーマンス低下や思わぬ障害につながる危険がある。石油価格の高騰で電力価格の上昇が見込まれる中、消費電力の増大もIT部門にとっては頭が痛い問題だ。HPは「冷却する、抑止する、監視する、という3つの要素技術で熱の問題を解決する」(山中氏)。

独自開発した冷却ファン。交換しやすい構造でメンテナンス性も高めている

 “冷却”の中心は、他社がOEM調達に頼る中、2年かかけて自社で開発した冷却ファンだ。従来のファンは1分間に8,000回転程度の性能だが、新開発したファンは2万回転が可能。1台のファンで4台分の1Uのラックマウント型サーバを冷却する性能がある。ファンの油切れを防ぐ仕組みを導入し、同一性能のファンと比較して単体の寿命を約4倍に向上。消費電力も66%削減した。騒音も半分に抑えるなど、熱と消費電力、音の問題を解決する。また、複数のサーバブレードを漏れなく冷やすことができる新しい冷却のアーキテクチャ「PARSEC」(並列冷却)を採用。エンクロージャに最大10基搭載できる冷却ファンで「ゾーンごとに適切で、均一な冷却が可能になる」(山中氏)。

 細かな点だが、c-Classはサーバブレードを抜いたスロットに空気漏れを防ぐシャッターを付けた。一般的なブレードサーバではサーバブレードをエンクロージャから抜くと、冷却した空気がそこから漏れてエンクロージャ全体の冷却性能が低下する。そのためサーバブレードの抜き差しは1分以内などと定めているベンダーもある。c-Classは空気漏れを防ぐシャッターを付けたことで、抜き差しの制限時間をなくした。  

 

性能を落とさずに消費電力を抑止

 

 熱の“抑止”では電力供給を動的に管理する「ダイナミックパワーセーバー」を使う。CPU利用率が低い時はパワーサプライに電力を供給せずに消費電力を抑止する。CPU利用率が上がったり、サーバブレードを新たに追加した時はダイナミックパワーセーバーが利用電力の上昇を検知し、パワーサプライを起動、電力を供給する。「パフォーマンスを落とさずに消費電力を抑えることが可能」(山中氏)という。

 電力・温度監視ツールを使った“監視”も可能だ。このソフトウェアでは単体のエンクロージャだけでなく、複数のエンクロージャにまたがったラックレベルでの電力、温度の管理が可能。コンソールで監視できるのは、エンクロージャごとの現在の電力使用量、最大使用可能電力量、エンクロージャへの流入、流出温度。ラックレベルでの発熱量も分かり、サーバルーム、データセンターのサーバ配置を効率的に行うことができる。

 

エンクロージャ全面に液晶ディスプレイを実装

 
障害時の対処法をビジュアルに知らせる「Insight Display」

  管理性能向上を追求したc-Classの核になる技術が、複数の機能を組み合わせた「HP インサイトコントロール」だ。c-Classはエンクロージャに管理モジュールの「Onboard Administrator」と、サーバの状態や障害時の対処方法を表示する「Insight Display」を搭載する。Onboard Administratorはエンクロージャのサーバブレードの構成や電源、ファンの状態を監視。これらに故障が生じた際は、エンクロージャ全面の液晶ディスプレイであるInsight Displayに連絡し、障害の対処方法を表示する。

 Insight Displayでは故障しているサーバブレードや電源、ファンの箇所が分かり、交換の方法などがビジュアルにナビゲートされる。故障の状態をサーバルームの現場で確認し、迅速に対処できる。これらの情報を管理ソフトウェアの「HP Systems Insight Manager」(HP SIM)を使って統合監視することも可能だ。

 c-Classはブレード型サーバが抱える現状の多くの問題を解決したといえる。山中氏はHP BladeSystemの今後の方向性について「頭脳が入ってくる。既存の管理手法のノウハウを集約し、ポリシーベースの管理が可能になるだろう」と語った。

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提供:日本ヒューレット・パッカード株式会社
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制作:@IT編集部
掲載内容有効期限:2006年10月31日
 
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