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「難解技術を分かりやすく伝道する」
マイクロソフトのエバンジェリスト


第1回
ITの「伝道者=エバンジェリスト」を知っていますか?

 皆さんは「エバンジェリスト」という肩書きをご存じでしょうか。語源となっている“evangelist”は、「(キリスト教の)伝道者」という意味です。何かを啓蒙する役割りともいえます。ここ数年、IT関連企業を中心に、この「エバンジェリスト」を肩書きとする人をよく目にするようになりました。マイクロソフトもそうしたIT企業の1つで、数年前からエバンンジェリストと呼ばれる人たちが活動しています。「エバンジェリスト」とはどういう仕事なのか? なぜそのような仕事が必要なのかを本稿でご紹介しましょう。


       複雑化する一途のIT技術を分かりやすく「伝道」する

 この20年で最も進歩した科学技術は何かと聞かれれば、多くの人が「コンピュータやインターネットを土台とする情報技術」と答えるでしょう。情報技術(=IT:Information Technology)は、ビジネスにも、日々の生活にも、もはや不可欠の存在となりました。

 急速に変化とともに、新たなビジネス・チャンスを次々と生み出す現在のビジネス環境において、企業がビジネス機会を適確にとらえ、利用するためには、ITの積極的な活用は欠かせません。インターネットを中心とする情報ネットワークがさまざまなビジネス・チャンスを生み出す源泉となった現代、多くの企業にとってITは、「一部の補助」的な存在ではなく、企業戦略を立案するための根幹として位置づけられています。自社に最適化された情報システムを構築できるかどうかが、企業の命運を分ける存在となっているのです。

 企業が自身に最適な情報システムを構築するには、そのときどきに利用可能なITテクノロジについて理解し、自社のビジネス動向に当てはめる必要があります。しかしITテクノロジは、時を追うごとに複雑化の一途をたどっています。この背景には、コンピュータの飛躍的な性能向上と、オペレーティング・システムやその上で動くビジネス・アプリケーションの高機能化があります。また個々のコンピュータが複雑化しただけでなく、ネットワークによってそれら複数のコンピュータ同士が連携するに至り、情報システム全体の複雑化は等比級数的に拡大しているのが現状です。

 さまざまなITベンダが、さまざまな目的と用途に向けて、無数の技術や製品を開発し、提供しています。最適解は存在するはずですが、これらすべてを適確に把握し、最適解にたどり着くのは現実には困難です。この結果として企業は、不要な情報システムに投資したり、間違ったシステムに投資したり、適切な投資機会を見逃したりしています。

 情報システムにまつわる製品やサービスを提供するベンダにとってみても、こうした状況は望ましくありません。ベンダの目的は、そのベンダのユーザーに役に立つ技術や製品を開発し、幅広く採用されることですが、仮にそれが優れた製品やサービスだったとしても、システム・インテグレータやソフトウェア開発会社、エンドユーザー企業において全体の設計を行うアーキテクト、ソフトウェア開発を担当する開発者、さらに情報システムの導入・運用を担当するシステム管理者やネットワーク設計者などのITエンジニアがその価値を正しく認識してくれなければ、採用し活用してもらえないからです。

 なぜその技術や製品は生み出されたのか。どのような用途にどう使うと長所が生きるのか。その技術や製品を使った場合、どのようなソリューションができ、そのソリューションがユーザーにどのような価値を提供するのか。技術や製品を正しく位置づけてもらうためには、中長期的な技術トレンドも踏まえながら、IT技術者にそれらを分かりやすく伝道して(語り伝えて)いかなければなりません。これが、エバンジェリストの仕事なのです。

       エバンジェリストのこれまでの活動

 マイクロソフトは、数年前から「エバンジェリスト」という役職を作り、マイクロソフトの技術や製品についてより深く理解してもらうために、開発者を中心にしたITエンジニアの方々を対象に啓蒙活動を続けてきました。エバジェンリストは、各種の啓蒙活動によって、ITエンジニアに最新技術の利点や価値を伝えます。

 エバンジェリストの主要な活動は、業界に影響力を持つITエンジニアへの個別の啓蒙活動、大手ユーザー企業やパートナー企業個別の啓蒙活動に加えて、次のようなものがあります。

イベントやセミナーでの講演
 PDC(Professional Developer Conference:ソフトウェア開発者向けイベント)やTechEd(テックエド。ソフトウェア開発者/システム管理者向けイベント)、MSC(Microsoft Conference:マイクロソフトの製品、サービス全般を幅広く顧客に紹介するイベント)などといったマイクロソフト主催のイベント、そのほかの社外イベントにおいて講師を務め、参加者の方々にデモンストレーションなどを交えながら、分かりやすく技術を解説します。

 セミナー会場風景 
 
 セミナーでプレゼンを行うエバンジェリスト 

 また2005年末からは、双方向のコミュニケーションをより重視する無料セミナーの「ITプロ道場」も開始しました。

 IT Pro道場 

オンライン・セミナーの講師
 実際のセミナー講師以外にも、インターネットのしくみを利用したオンライン・セミナー(Webcast)コンテンツも公開しています。

執筆活動
 マイクロソフト自社サイトでの技術解説記事の執筆や、ブログを通したエンバンジェリスト個人の情報発信も実施中です。

 またマイクロソフトの自社サイトばかりでなく、IT関連雑誌や書籍への寄稿、技術翻訳書の監修なども行っています。

       エバンジェリストは営業マンではない

 ここまでの説明を聞いて、「結局のところ自社技術や自社製品の宣伝をする営業マンではないか?」という疑問を抱いた読者がいるかもしれません。しかしエバンジェリストの活動目的は、より正確に技術や製品をITエンジニアに位置づけてもらい、それらを活用した情報システムから利益を得ることで、ITエンジニアに技術が採用され、その結果を満足してもらうことです。エバンジェリストは中立を意識し、自社技術や自社製品でも欠点や弱点があればこれを伝え、他社技術でも利点があればその利点と比較しながら伝えます。このことは、エバンジェリストのブログをご覧いただければお分かりいただけるでしょう。

       さらに身近なエバンジェリストへ:Microsoft On

 従来の活動においても、より多くの開発者、ITプロといったITエンジニアに、より深く接する努力を続けてきましたが、必ずしも十分とはいえませんでした。現場のITエンジニアは非常に忙しく、スキルアップや最新技術の知識獲得のために、イベントに参加したり、オンライン・コンテンツをじっくり視聴したりする時間がない場合が少なくありません。また「ITプロ道場」など一部の活動を除くと、多くはエバンジェリストからITエンジニアへの一方通行の場合が多く、現場のITエンジニアの方々が何に困り、何に興味を持ち、何を知りたいと考えているのか、対話を通してフィードバックを得るということは十分にはできていませんでした。

 これまでマイクロソフトのイベントやオンラインに積極的に参加されていなかった開発者、ITプロの方々にご参加いただき、対話を通して相互理解を深め、フィードバックをいただくために、Microsoft On(マイクロソフト・オン)という出張ワークショップを開催することにしました。これは、エバンジェリストが、ユーザー・コミュニティやユーザー企業、パートナー企業に自ら出張して、IT技術者に最新技術のワークショップを無償提供するというものです。新しい技術の学習や、スキルアップに強い意欲を持っているが、業務が多忙でなかなか時間がとれないITエンジニアに対し、学習のきっかけを提供できるものと考えます。当初は特に、SI企業のフィールド・エンジニアやコミュニティに参加する開発者、ITプロを対象として想定します。なおMicrosoft Onという名前は、エバジェリストがオンサイトで活動する、すなわち出張するということを意味しています。

 Microsoft Onの詳細は以下のページを参照してください。期間限定で、一定の条件を満たせば、誰でも受講を応募できます。この期間中、Microsoft Onの50回分のセミナーを一般公募で提供する予定です。

       Windowsプラットフォーム全体をカバー

 従来のエバンジェリストの活動では、ソフトウェア開発者を対象に、Microsoft .NETの普及を最優先に位置づけた活動が主体となっていました。この成果として、ビジネス・アプリケーション分野での.NETの認知度や普及は大幅に向上し、実際の開発案件でも.NETテクノロジの採用が急速に増加しています。

 しかし今後は、アプリケーション・プラットフォームとしての.NETだけでなく、SQL Serverなどのミドルウェア、ビジネス・アプリケーションのOffice、インターネット情報サービスのWindows LiveなどをWindowsプラットフォームで幅広くカバーし、またソフトウェア開発者だけではなく、運用管理者、ネットワーク技術者を対象にもする啓蒙活動が必要だと認識しました。将来の情報システムは、OSが提供する機能を使うばかりではなく、ミドルウェアやOffice、Windows Liveなど、ネットワーク上にあるさまざまなサービスを連携させることで、従来になかった可能性をビジネスシーンに提供してくれるはずです。こうした次世代ITを見通すためには、プラットフォーム全体をふかんする視点が必要だからです。プラットフォームという観点では、設計から運用までのライフサイクル全体をカバーして、価値向上、コスト削減することが重要になります。

       エバンジェリストを活用しよう

 マイクロソフトのエバンンジェリストについて、ご理解いただけたでしょうか。エバンジェリストは、忙しい開発者やITプロといったITエンジニアの方々を支援して、技術者としてのスキルアップや最新技術獲得のお手伝いをしたいと願っています。ぜひとも、エバンジェリストが提供する、価値向上のためのさまざまなサービスをご活用ください。

第2回 私たちがエバンジェリストです


提供:マイクロソフト株式会社
企画:アイティメディア 営業局
制作:@IT編集部
掲載内容有効期限:8月24日
 
「難解技術を分かりやすく伝道する」
マイクロソフトのエバンジェリスト

第2回 私たちがエバンジェリストです


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