SGML (Standard Generalized Markup Language)

エス・ジー・エム・エル / ISO 8879 / JIS X 4151

 汎用のメタ言語でありマークアップ言語である。基本的に、SGMLから利用頻度の低い機能を取り除き、より扱いやすく手直ししたものがXMLであると考えると分かりやすい。また、HTMLは、SGMLによって作成された言語の1つである。

 XMLはSGMLのサブセットだと言われるが、これはSGMLがフルセットで、XMLがその機能限定版という意味ではない。XMLの開発当初、XML専用の処理ソフトが何もないため、SGML用のソフトを通すことができるよう、SGMLのサブセットの形に文法が定められたと言うことである。つまり文法面でサブセットになっているだけで、機能面ではSGMLに存在しないものがXMLで規定されているものも多い。そのため、XMLはSGMLを置き換える新世代の言語と見るのが正しく、SGMLは順次XMLによって置き換えられ消滅していくことが予想される。

 SGMLはISOによって「ISO 8879 Information Processing - Text and office systems - Standard Generalized Markup Language (SGML)」として規格化されている。また、日本においては、これをJIS規格として「JIS X 4151」文書記述言語(SGML)という名前で規格化している。一部に、SGMLはJIS規格だが、XMLはJIS規格ではなく国内ではJISテクニカルレポートでしかない、という理由でXMLを否定してSGMLを採用する組織があるが、工業標準化プロセスは正規に行うと時間が掛かるため、簡易な手続きで発行可能としたものがテクニカルレポートである。例えば、XMLのような万人が認める標準技術は、迅速な出版に価値があるという意味で、規格成立に先んじてテクニカルレポートとして出版されているのであって、工業規格にならない訳ではない。

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