BPML(びーぴーえむえる)情報システム用語事典

Business Process Modeling Language / ビーピーエムエル / ビジネスプロセス・モデリング言語

» 2005年08月07日 00時00分 公開

 ビジネスプロセスをモデリングし、記述するためのXMLベースのメタ言語。企業内の業務プロセスやワークフロー(注1)、企業間連携などのプロセス実行モデルをビジネスプロセス記述言語やツールの実装から独立して、抽象レベルで定義することができる。

 ビジネスプロセスやワークフローを設計・記述・実行・管理・最適化するツールは、各社から多数リリースされていたが、それぞれ実装が異なるため、相互連携や交換が難しかった。そこで、米Computer SciencesとIntalio社をはじめとする16社が中心となって2000年8月に、非営利団体BPMI.org(Business Process Management Initiative)を結成、ビジネスプロセス管理の標準策定を開始した。

 BPMLは、このBPMI.orgにおいて異なるプラットフォーム間でビジネスプロセス定義を交換できるようビジネスプロセスのメタモデルを記述するための標準言語として標準化された規格で、2002年11月にBPML1.0を発行した。

 BPMLはモデリング言語であってプロセスモデルをグラフィカルに表現するものではない。PMI.orgでは表記法としてBPMNを規定しており、モデリング作業にはこれを利用するか、ベンダやツール依存の表記法などを使うことになる。

 記述されたモデル(図)はBPDと呼ばれ、これをBPMESBなどのプロセス実行エンジンで実装レベルのプロセス記述言語とプロセスインターフェイスに変換、BPMLプロセスとして実行する。

 なお、BPMLとBPEL4WSとは同じイディオム、類似のシンタックスを持ち、BPMLがBPEL4WSのサブセットという関係にある。違いは、BPEL4WSはプロセス記述言語であって基本的には具体的なWebサービス(情報システム)を対象にその実行・制御を行うことが主目的であるのに対して、BPMLは情報システム以外に人間を含めたプロセスモデルを抽象的に表現することに焦点が当てられている点にある。

(注1)ワークフロー

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