コンテンツ(こんてんつ)情報システム用語事典

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» 2006年11月18日 00時00分 公開
[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 一般的にはWebサイトやCD(CD-ROM)、DVDなどの媒体で閲覧できるテキストや静止画、動画、音楽、音声といった情報全般のこと。contentsは本来、内容・中味の意味だが、この場合「情報の内容、中身」を表す。

 従来、「ビデオソフト」などというようにソフト(ソフトウェア)という言葉があったが、これはコンピュータにとって意味のある“プログラム”などと、人間にとって意味のある“内容情報”を区別しないため、特に後者のことを「コンテンツ」と呼ぶようになった。もともと、マルチメディアの進展にともなってコンピュータの世界で“デジタルコンテンツ・ソフトウェア”を呼ぶときに使われていたが、近年ではコンピュータの世界以外でも、ビデオコンテンツ、映像・音楽コンテンツ、出版コンテンツ、ゲームコンテンツ、ニュースコンテンツなどというように、デジタルか否かにかかわらず使用される。

 この意味でのコンテンツは経済的財、企業経営上の資源・資産として注目されており、国家戦略のうえでもコンテンツ産業・事業は日本の知的産業における有力な分野と位置付けられている。2004年5月にはコンテンツ事業の振興の基本法といえるコンテンツ促進法(コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律)が成立した。同法では、コンテンツを「映画、音楽、演劇、文芸、写真、漫画、アニメーション、コンピュータゲームその他の文字、図形、色彩、音声、動作若しくは映像若しくはこれらを組み合わせたもの又はこれらに係る情報を電子計算機を介して提供するためのプログラムであって、人間の創造的活動により生み出されるもののうち、教養又は娯楽の範囲に属するものをいう」と定義しており、具体的には映画、音楽、演劇、文芸、写真、漫画、アニメ、ゲームなどを指している。

 これとは別にコンピュータ・システムとの関連では、コンピュータが扱う情報のうち「構造化されたもの」を“データ”とするのに対比して、「構造化されていないもの」という意味で“コンテンツ”という語を使う場合がある。例えば、コンテンツマネジメント・システムというときのコンテンツはこの用法で、具体的にはビジネスで利用される各種帳票・伝票類、営業報告文書、広報資料、プレゼンテーション資料などをいう。

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