フォールトアボイダンス(ふぉーるとあぼいだんす)情報マネジメント用語辞典

fault avoidance / 故障排除

» 2009年09月22日 00時00分 公開
[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 高品質・高信頼性の部品や素子を使用したり、故障の生じにくい設計や構造を採用したりすることで、システム全体での障害を回避しようする考え方のこと。そのための設計技法や管理手法、技術をいう場合もある。

 フォールト(fault)とはシステムの構成要素(コンポーネント)が正常でない状態を指し、それを避けること(avoidance)が「フォールトアボイダンス」である。個々の部品やサブシステムの不良や障害を極力少なくすることを通じて、システム全体の信頼性を高めるというのはごく常識的なアプローチだといえる。しかし、システムを構成する要素が何であれ――すなわち、機械部品であれ、ソフトウェアであれ、人間系プロセスであれ――、一定の水準を超えて高品質・高精度を要求すると通常、極端にコストが高くなる。そのため、一般にはフォールトトレランスとの組み合わせによって、信頼性を確保することになる。

 フォールトアボイダンスの方法としては、高信頼部品の採用、テストや検証による良品選別、高信頼化設計・保護設計の導入、作業者に対する教育・訓練、ポカヨケなどの作業手順に対する工夫、品質保証品質管理体制の整備といったものが挙げられる。

参考文献

▼『信頼性・保全性の基礎数理』 三根久、河合一=著/日科技連出版社/1984年2月

▼『情報システム工学』 佐々木正文=著/共立出版/1990年2月

▼『品質保証のための信頼性入門』 真壁肇、鈴木和幸、益田昭彦=著/日科技連出版社/2002年3月


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