IP-PBX(あいぴー・ぴーびーえっくす)情報マネジメント用語辞典

IP-private branch exchange / アイピー・ピービーエックス

» 2004年08月03日 00時00分 公開
[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 IPネットワーク上に構築されたIP電話網に、内線電話や外部公衆網への接続・制御を行うPBXの機能を提供する装置、またはシステム。従来のPBXとの置き換えを狙った専用ハードウェア型と、サーバ上で動作するソフトスイッチ型がある。また既存のPBXにVoIP機能を組み込み、レガシーPBXとIP-PBXを混在して利用可能な製品もある。

 IPネットワークは本来的には“エンド・ツー・エンド”での通信が原則となるため、単純に音声パケットをやり取りするIP電話端末(専用機あるいはソフトフォン)同士を接続するだけでは、転送などの機能が利用できない。従来の電話システムでこうした機能を提供していたPBXをIPネットワーク上で実現するものがIP-PBXである。

 IP-PBXの特徴は、離れた拠点の内線電話を集中管理できることである。従来のPBXは原則として拠点ごとに設置する必要があったが、IP-PBXでは拠点間がIPネットワークで接続されていれば、離れた拠点の内線電話でも管理可能であるため、電話番号の変更などの運用保守業務が一元化できる。

 また電話コミュニケーションがIP化されることになるため、CTI(computer-telephony integration)と呼ばれる技術なしに、コンピュータ・システムとの連携がしやすくなるという点も特徴。従来よりも、ユニファイド・メッセージングやボイスメールなど、コンピュータ・アプリケーションとの親和性が高まる。

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