リードタイム(りーどたいむ)情報マネジメント用語辞典

lead time / 手配番数 / 手番

» 2003年08月24日 00時00分 公開

 作業の着手から終了までに要する時間のこと。商品や資材などの調達・手配であれば、発注してから納品されるまでに要する時間をいう。製造業であれば加工を行っている時間だけではなく、非加工時間(待ち時間や運搬時間)を加えたものになる。通常は日数で表す。

 リードタイムには製造業の「生産(製造)リードタイム」のほか、「配送(出荷/物流)リードタイム」「調達(購買)リードタイム」「外注リードタイム」などがある。あるいは商品の企画・開発から製品化されるまでの期間のことを、「開発リードタイム」などということもある。

 製造業の日程計画(スケジューリング)では、作業の着手日を基準とするフォワード法と完成日を基準とするバックフォワード法の2つがあるが、後者の場合、着手日が完成日の何日前になるかを表す期間がリードタイムとなる。

 リードタイムのうち、付加価値活動を行っていない時間はコストだけが発生する時間であり、この部分の短縮は比較的大きなコスト削減効果が得られる。

 また製品やサービスの購入者にとって、欲しいものが欲しいときに欲しいだけ手に入るということは満足度の向上につながる。特に製造業ではJIT生産や受注生産の浸透により、組み立てメーカーと部品メーカーの間での物流工程を含めたリードタイム短縮の要望は大きい。このため商品提供サイドにとっては、短いリードタイム自体が競争力の源と見なされ、近年では製造業、流通業、物流業などあらゆる業界において、リードタイム短縮への努力が払われている。

 リードタイムの語源は、もともとはトヨタ自動車において「標準手持ち」の概念を説明するために使われた和製英語だという。

 なお、物流の世界では発注受付から荷物到着までを、D0(当日配送)、D1(翌日配送)、D2(翌々日配送)などという。

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