LPO(えるぴーおー)情報マネジメント用語辞典

landing page optimization / 着地ページ最適化 / 到着ページ最適化 / ランディングページ・オプティマイゼーション

» 2008年01月22日 00時00分 公開
[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 WebユーザーがWebサイトにアクセスしてきたとき、最初のページを見ただけでそのサイトを立ち去らないように、ページの内容やクリエイティブ(デザインやコピー)、ナビゲーションを最適化すること。Webサイト運営者がサイト内回遊や別ページへの誘導、コンバージョン率の向上といった目的を達成するために行う施策の1つである。

 Webユーザーがインターネット広告や検索エンジンなどに導かれて、あるサイトを訪問するときに最初に表示するWebページをランディングページ(landing pages)という。ペイド・リスティングなどの広告リンクで飛び立ったWebユーザーが、着陸(ランディング)するイメージのようだ。ランディングページは、企業(Webサイト)とWebユーザーが最初に出合う“真実の瞬間”となるため、極めて重要とされる。

 ランディングページに適切なコンテンツやクリエイティブ、ナビゲーションが設置されていなければ、Webユーザーは次に見るべきものが見当たらないため、そのままサイトを離脱してしまう。Webサイト運営者にとってみれば、せっかく興味もって訪れてくれたユーザーに見合った提案・提示ができずに、そのまま帰してしまうのはもったいない話だ。そこで、さまざまな目的を持ってサイトを訪問してきたユーザーごとに目的や興味に沿ったランディングページを提供するのがLPOである。

 サイト訪問者がリスティングやバナーなどの広告からやってくることを想定した場合、その広告コピーに合わせて誘導先になるランディングページのコンテンツを作ることになる。従来のインターネット広告では「詳しくはこちら」と書きながら、リンク先はサイトのトップページという例が少なくなかったが、ダイレクトに広告内容と連動したページが表示される方が、サイト離脱率(直帰率)の低減を期待できるのはいうまでもない。

 検索エンジンからの訪問の場合ではレコメンデーション・システムなどを利用し、検索キーワードに連動して個別のランディングページを自動生成したり、アクセス先を振り替えたりする方法がある。また、行動履歴に基づいてリアルタイムに表示するバナーを差し替えるソリューションも登場している。

 “最適化”という意味では、どのようなページが最適かを調べるために「A/Bテスト」や「マルチバリアブルテスト」などの手法が用いられる。A/Bテストでは2つのランディングページを、マルチバリアブルテストでは多数のパターンを表示できるランディングページを用意して、実際の訪問者の反応を解析・比較することで、効果のあるコピーやデザインなどを検証する。

 検索エンジンでの一般の検索結果(オーガニック・リスティング)などからの自然流入に対するLPOでは、サイト内のあらゆるページがランディングページになり得ることが前提になる。そこですべてのページに、内容に合致した関連リンクを追加したり、「トップへ戻る」などの基本的なナビゲーションを設置したりといった対策が考えられる。コストや手間のために全ページに対策を施すことが困難な場合は、アクセスログを調査してアクセス数の多いランディングページ(および興味が持たれているキーワード)を特定し、そこに優先的に対策を実施することになる。

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