ラウンドロビンレビュー(らうんどおびんれびゅー)情報システム用語事典

round-robin review / 回転式レビュー

» 2011年11月07日 00時00分 公開
[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 ソフトウェアレビュー手法の1つで、レビュー会議の参加者が説明や発言を持ち回りで行う方法をいう。

 ラウンドロビンは、レビューのために発生する作業を参加者それぞれに均等配分し、同じ役割と機会を割り当てる。例えば、ウォークスルー型レビューであれば、コードや仕様書の任意の範囲をメンバーに割り当て、順番にプレゼンテーションを行ってもらう。インスペクション型ならばチェックリストの任意の項目をメンバーに割り当て、その項目についてのレビューを担当してもらう。このほか、単純に座席順に発言を求める方法(発言の内容は問わない)もあれば、レビュー対象の内容や機能に応じて担当を分割するやり方もある。

 基本的に参加者の専門性を考慮せず、作業や役割を強制的に割り当てる方法なので、参加者のレベルが同程度のときに有効とされる。特に比較的経験が少なく、指導的な人材がいないグループで知識レベルの向上を図る際に役立つ。また、チームメンバーの意思疎通や参加意識の向上を目的に行われる場合もある。

参考文献

▼『要求仕様の探検学――設計に先立つ品質の作り込み』 ドナルド・C・ゴーズ、ジェラルド・M・ワインバーグ=著/柳川志津子=訳/黒田純一郎=監訳/共立出版/1993年8月(『Exploring Requirements: Quality Before Design』の邦訳)

▼『ピアレビュー ――高品質ソフトウェア開発のために』 カール・E・ウィーガーズ=著/大久保雅一=監訳/日経BPソフトプレス/2004年3月(『Peer Reviews in Software: A Practical Guide』の邦訳)


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