SFA(えすえふえい)情報システム用語事典

sales force automation / セールスフォース・オートメーション / 営業支援システム

» 2003年02月28日 00時00分 公開
[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 営業支援のために使う情報システム、またはそのシステムを使い営業活動を効率化すること。1990年代にアメリカで注目され、日本ではグループウェアと合わせ、1997年ごろから普及してきた。

 もともとは、Rep(sales representativeの略:販売要員)と呼ばれる契約社員が多く離職率が高い米国企業の営業部隊において、営業プロセスを確立・管理することで、人員に変動があってもセールスの品質を一定にしようというコンセプトを表す言葉だった。事務処理プロセスのオートメーション化を目指したのがOA(office automation)であるのに対して、営業プロセスのオートメーションを目指したものといえる。

 SFAの概念は時代とともに変化し、日本に紹介され始めたころには、営業日報機能などによる商談の進ちょく管理機能(コンタクト管理、行動管理、評価・実績管理)、グループウェアや顧客データベースによる営業部内の情報共有機能などが強調され、営業部門の情報共有・提供による営業パーソン個人の支援、および営業部門マネージャが営業担当者を管理するツールとして導入されることが多かった。

 その後さらに、SFAシステムにより一元管理された顧客データベースを利用し、顧客リストを分析して見込み客や優良顧客を抽出するという、データベース・マーケティングやキャンペーン・マネジメントなどの要素が付け加わることで、「営業部門のアプリケーション」から「マーケティング活動から営業活動までを含む全社的販売支援ツール」への進化を見せるようになった。このころから、SFAはCRMの一環として扱われることが多くなる。

 標準的な仕組みとしては、データベースに顧客情報のほか、コンタクト履歴や商談のプロセス、営業スケジュールを蓄積し、営業案件の進ちょく状況や案件成立の見込みを営業チーム内で共有するというもの。これらの情報が共有化されることで、それまで個人プレーだった営業活動の無駄を排除し、営業部門全体で顧客に対して戦略的な活動を行う“チームセリング”が行えるようになる。

 このほか、各部門から集められた見込み客情報や販売情報などが営業担当者に提供する機能や営業エリア情報、営業資料を参照する機能などを盛り込んだツールもある。さらに在庫情報などを扱う基幹システムと連動することで、外出先からモバイル端末や携帯電話を使い、在庫状況や見積もりなどを取得し、素早い顧客対応を実現するシステムをSFAに含める場合もある。

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