シミュレーション(しみゅれーしょん)情報システム用語事典

simulation / 模擬実験

» 2009年09月29日 00時00分 公開
[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 自然現象や社会現象のメカニズムを解明したり、意思決定の良し悪しを判断したりするために、対象となる事象に関するモデルを構築して模擬的に再現する方法のこと。

 発生メカニズムが未知の現象を解明する場合は、仮説となるモデルを置いて、現実の結果とシミュレーションの結果を比較し、当てはまり具合からモデルの適切さを検証する。発生メカニズムが既知の現象については、モデルに与えるパラメータや打ち手の変化によって振る舞いや結果がどのように変動するかを調べる。これは実物での検証が時間やコスト、安全面で制約がある場合に行われることが多い。また、実地訓練が難しいが体験や体感することが重要な教育・訓練の分野では、現象や状況を再現するために実施される。

 シミュレーションは科学技術、航空宇宙、軍事、政治・経済、企業経営、ファイナンス、製造設計(CAE)をはじめとして、ありとあらゆる分野で行われている。そこで用いられるモデルは数学モデル、論理モデル、確率モデル、対話型モデルなどさまざまであり、それを実行・再現する方法も手計算、コンピュータによる演算、ボードゲームなど多彩である。 

参考文献

▼『ビジネスゲーム』 横山保、大沢豊、山岡浩二郎=編/日本経済新聞社/1960年9月

▼『経営シミュレーション』 河野豊弘=著/丸善/1973年5月

▼『ゲーミングシミュレーション』 新井潔、出口弘、兼田敏之、加藤文俊、中村美枝子=著/日科技連出版社/1998年8月

▼『数値シミュレーション入門』 河村哲也=著/サイエンス社/2006年7月


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