SOAPの正体、その目論見(後編)SOAPの正体、その目論見(2)(4/4 ページ)

» 2000年12月16日 00時00分 公開
[西谷亮マイクロソフト株式会社]
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.NETプラットフォームでのSOAPの位置付け

 マイクロソフトの提唱する.NETプラットフォームにおいてもSOAPは重要な位置付けを持っています。次世代Webアプリケーションとは「次世代Webサービス」であると考え、サービスとサービスの連携にSOAPを利用していくことになります。

 Webアプリケーションは、さまざまなサービスを組み合わせ連携しあうことによって、ダイナミックに変化する魅力あるアプリケーションとなり、今までは考えることができなかったようなユーザー体験が提供されていくことになります。

 これらの環境を現実のものとしていくために.NETプラットフォームを支える「.NET Framework」や、実行環境である「Common Language Runtime」、そして、Webサービスを構築するための「ASP.NET」が開発され、ツールとして「Visual Studio.NET」が提供されていくことになるのです。

 今までの、プラットフォームやミドルウェアといったアプリケーション環境によって閉ざされていたアプリケーションは、SOAPによって解き放たれ、互いが連携しあうWebサービスの世界がまもなく現実のものとなります。これらの環境はマイクロソフトをはじめ、Webサービスという考え方に同意している多くの企業によって支えられていくことになります。

 以上、2回にわたって「SOAPの正体と、その目論見」について解説してまいりました。これからのWebアプリケーションの世界では、このSOAPを利用したシステム間の連携が進み、より柔軟性のあるアプリケーションが展開されていくようになるでしょう。また、その世界が実現されるまでにそれほど時間はかからないかもしれません。

 SOAPの持つメリットとその環境を理解していただき、ぜひ今後のアプリケーション展開に向け、頭の片隅においていただければ幸いです。

■リファレンス

 これまでの記事の中で紹介したさまざまな仕様に関しては、以下の URL を参考にしてください。SOAP の仕様に関するものやそれらを支えるさまざまなドキュメントへのリンクです。

著者紹介

マイクロソフト株式会社
.NET ソリューション開発部 テクニカルエバンジェリスト
西谷 亮


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