起動時に自動実行される不要なプログラムを「起動しないようにする」方法Tech TIPS

Windowsを起動すると、指定した覚えもないのにプログラムが勝手に起動して困るときがある。Windows XPには、システム起動時に自動実行されるプログラムを一覧し、自動実行のオン/オフをGUIから指定可能な[システム構成ユーティリティ]が提供されている。[システム構成ユーティリティ]はWindows 2000にはないが、Windows 9x/Meで提供されていたmsconfigと同等のツールである。

» 2001年12月19日 05時00分 公開
[小川誉久デジタルアドバンテージ]
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連載目次

対象OS:Windows XP Professional/Windows XP Home Edition



解説

●知らないうちに、余計なプログラムが自動実行されるようになった……

 Windows環境にアプリケーションなどをインストールすると、それらが勝手にシステムを書き換えて、Windowsの起動時にバックグラウンド・プログラムやサービスを自動実行するように変更するものが少なくない。多少なら大した影響はないだろうが、これらがあまりに増えてくると、Windowsの起動が遅くなったり、貴重なメモリが圧迫されたりするという問題がある。

 [スタート]メニューの[プログラム]−[スタートアップ]フォルダのように目に見えるところに起動プログラムが追加されたならこれを削除すればよいのだが、多くの場合はレジストリに情報が追加されるだけで、簡単には見つからないから困りものだ。これらの見つけ方については、TIPS「起動時に自動実行される不要なプログラムを見つける方法」が詳しいので参照されたい。この記事で述べているとおり、使用中の環境がWindows 2000なら、[管理ツール]フォルダにある[コンピュータの管理]で確認できるし、Windows XPなら、「ヘルプとサポート センター」から起動できる[システム情報]で確認できる。

 しかしこれらのツールでは、自動実行されるプログラムの情報を確認できるだけで、自動実行を禁止する機能はない。これを行う場合、Windows 2000では、レジストリの情報を直接編集するしか方法がなかった。これに対しWindows XPでは、自動実行するプログラムをGUIから設定できるツールが用意されている。

操作方法

●[システム構成ユーティリティ]の[スタート アップ]タブを活用する

 Windowsシステムの起動時に自動実行されるプログラムを一覧し、その場で「起動する」「起動しない」を設定するには、[システム構成ユーティリティ](msconfig.exe)を使えばよい(繰り返しになるが、Windows 2000にはこのツールはない)。これを起動するには、[ヘルプとサポート センター]→(右側の「作業を選びます」の最下行にある)[ツールを使ってコンピュータ情報を表示し問題を診断する]→(左の「ツール」項目にある)[システム構成ユーティリティ]→[システム構成ユーティリティを開く]をクリックするか、[スタート]メニューの[ファイル名を指定して実行]から表示されるダイアログで「msconfig」と入力してEnterキーを押す。

[システム構成ユーティリティ]の起動 [システム構成ユーティリティ]の起動
[システム構成ユーティリティ]は、「ヘルプとサポート センター」からメニューをたどっても起動できるが、階層が深いので[スタート]メニューの[ファイル名を指定して実行]から表示されるダイアログで「msconfig」と入力してEnterキーを押すのが便利である。

 こうして[システム構成ユーティリティ]のウィンドウが表示されたら、[スタート アップ]タブをクリックする。すると次のように、自動実行されるプログラムが一覧表示される。

[システム構成ユーティリティ]の[スタート アップ]タブ [システム構成ユーティリティ]の[スタート アップ]タブ
ここでは、[スタート]メニューの[プログラム]−[スタートアップ]フォルダ(現在のユーザー/共通ユーザー)とレジストリの情報(HKEY_LOCAL_MACHINE\下のSoftware\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run)の双方が一覧される。各項目の左端にはチェック・ボックスが用意されており、これをオン・オフすることで、自動実行するか、しないかを指定することができる。
  (1)自動実行する場合はオンに、自動実行しない場合はオフにする。
  (2)すべての項目を自動実行する場合にクリックする。すべてのチェック・ボックスがオンになる。
  (3)すべての項目を自動実行しない場合にクリックする。すべてのチェック・ボックスがオフになる。

 この[システム構成ユーティリティ]の[スタート アップ]タブには、現在のユーザーのプロファイル・フォルダにある[プログラム]−[スタートアップ]フォルダの内容([場所]が「Startup」となっているもの)、全ユーザーに共通の[スタートアップ]フォルダの内容([場所]が「Common Startup」となっているもの)、そしてレジストリのHKEY_LOCAL_MACHINE\下のSoftware\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Runに登録されたプログラムが一覧される。さらにそれらを確認できるだけでなく、各項目の左端にはチェック・ボックスが用意されており、これらをオン・オフすることで、それぞれ自動実行を有効/無効にすることができる。

 Windows 2000ユーザーにとっては何ともうらやましいツールなのだが、実はこの[システム構成ユーティリティ](msconfig)は、Windows 9x/Meで提供されていたツールだ。従ってWindows 9x/MeからWindows XPに移行したユーザーにとっては、あって当たり前のものかもしれない。ただし、OS環境が異なるので、[SYSTEM.INI]タブや[WIN.INI]タブはWindows XPユーザーにとってはあまり意味はない。

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