対象OS:Windows 2000/Windows XP/Windows Vista/Windows 7/Windows Server 2003/Windows Server 2008/Windows Server 2008 R2
Windows OSの「リモート・デスクトップ」機能を使えば、1台のコンピュータに対して、コンソールからだけではなくリモートからもログオンして、あたかも直接操作しているような感覚で遠隔地にあるコンピュータのリソースを利用できる。リモート・デスクトップのサーバ機能はWindows Serverに標準で装備されているほか、Windows XP ProfessionalやWindows 7 Professional/Ultimate/Enterpriseなどクライアント向けWindows OSの一部エディションでも利用できる。またクライアント機能はWindows XP以降のWindows OSなら標準で装備されている(Windows 2000には無償でインストール可能)。リモート・デスクトップの詳細については「Windows XPの正体:リモート デスクトップで遠隔操作する」を参照していただきたい。
リモート・デスクトップのクライアント・ソフトウェア(リモート・デスクトップ接続クライアント、通称RDC)をフルスクリーン・モードで使うと、ほとんどローカル・コンピュータを使っているような感覚で、リモート・コンピュータのデスクトップを画面に表示し、マウスやキーボードを操作できる。クリップボード関連の[Ctrl]+[C]キー(コピー)や[Ctrl]+[V]キー(貼り付け)はいうに及ばず、アクティブ・ウィンドウを切り替えるための[Alt]+Tabキーなども使うことが可能だ。
ただし、[Ctrl]+[Alt]+[Delete]キーはローカル・コンピュータ側で処理されてしまう。すなわち、リモート・デスクトップがフルスクリーン・モードであっても、[Ctrl]+[Alt]+[Delete]キーを押すとローカル・コンピュータのセキュリティ・ダイアログが表示される。
■[Ctrl]+[Alt]+[Delete]キーを押す直前
■[Ctrl]+[Alt]+[Delete]キーを押した直後
例えば、何らかの理由でリモート・デスクトップが正しく機能しなくなったとき、いったんリモート・コンピュータをログオフまたは再起動するために、可能なら[Ctrl]+[Alt]+[Delete]キーをリモート・コンピュータ側に送りたいことがあるだろう(ハードウェア・リセットでも解消できるかもしれないが、コンピュータは遠隔地にあるので簡単にはできないはずだ)。
このときには、
[Ctrl]+[Alt]+[End]
キーを入力すれば、リモート・コンピュータに[Ctrl]+[Alt]+[Delete]が送信される。これにより、リモート・コンピュータをリモートから再起動させたりすることが可能になる。なお、このキー・コンビネーションはフルスクリーンだけではなくウィンドウ表示のときでも有効に働く。
リモート・コンピュータのセキュリティ・ダイアログを表示するのが目的であれば、リモート・コンピュータ側の[スタート]ボタンをクリックして表示されるメニューから、[Windows セキュリティ]をクリックしてもよい(このメニュー項目が表示されない場合は、[スタート]ボタンをクリックして表示されるメニューから[設定]−[Windows セキュリティ]とクリックする)。これにより、ローカル・コンピュータで[Ctrl]+[Alt]+[Delete]キーを押したときと同じセキュリティ・ダイアログが表示される。
[Ctrl]+[Alt]+[End]キーのほかにも、リモート・デスクトップ専用のショートカット・キーがいくつか割り当てられている。その詳細は、TIPS「リモート・デスクトップの便利なショートカット・キー」を参照していただきたい。
■更新履歴
【2010/08/13】Windows Server 2003以降のWindows OSに対する記述を追加しました。またGUIからリモート・コンピュータのセキュリティ・ダイアログを表示する方法を追記しました。
【2002/03/19】初版公開。
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