2006年のネット界を席巻したSNS5分でネットがわかるシリーズ(7)(2/5 ページ)

» 2006年12月13日 00時00分 公開
[江原顕雄@IT]

2. SNSはどんなことができる?

 では、具体的にSNSとはどんなサービスを提供しているのでしょうか? SNSのサービスは、「人間関係を広げ、円滑にコミュニケーションをする」ためのツール群です。では、それらは一体どんなサービスなのか、システムと各種機能について簡単に解説をします。

●現実社会のつながりを持ってくる

  SNSを利用するには、まずSNSサービスのユーザー認証アカウント(ID)を取得しなければなりません。SNSには友人や知人からの招待メールがないと入会できない「完全招待制」と、招待なしでIDを取得して利用できる「自由登録制」の2つがあります。mixiやGREEといったSNSは招待制です。SNSの本質は「人とのつながりを電子化する」ものですので、現実社会の人間関係をインターネット上に持ってくるには、「実際の友人の招待で入会する」という方法はとても有効なのです。

 招待できるユーザーの数には上限がないものが多いため、リアルの友人たちをどんどん呼び込むことができ、招待された友人がまた招待をし……を繰り返し、人気のあるSNSではあっという間に会員が増殖していきます。

図3 SNSの入会方法2パターン 図3 SNSの入会方法2パターン

●SNSの基本機能

  無事に入会できたSNS。いったいどんな機能があるのでしょうか? さまざまな機能がありますが、基本となる4つの機能をピックアップして紹介しましょう。

・プロフィール機能

  自分が中心となるサービスなので、まずは参加者、自らの位置付けを明記しなくてはなりません。簡単な自己紹介や顔写真、外部のリンクや所属している組織、年齢、好きな映画や音楽などをプロフィール機能に入力します。

・友人・知人紹介欄

 自分の友人や知人を紹介する機能です。GREEの「友人」、mixiの「マイミク」などがこれに当たります。人のつながりが重要なSNSにとって、この機能はとても重要です。

・日記(ブログ)

 日記機能も大抵のSNSで提供されています。ほかのユーザーとコミュニケーションするための有効な手段です。閲覧者を制限し細かく設定することもでき、その制限によって友人・知人とそのほかのユーザーの差別化を図ることができます。この機能が一般的なブログサービスとの大きな違いです。

・掲示板(コミュニティ)

 趣味や特定の話題を取り扱った掲示板機能です。共通の趣味や関心を持ったほかのユーザーとつながりを持つにはもってこいの機能です。

 そのほかにも、メッセージ機能やアドレス帳、映画や書籍、音楽に対するレビュー機能などがありますが、中心となるサービスは上記に挙げた4つです。

画面1 @ITのコミュニティもある 画面1 @ITのコミュニティもある

●SNSのビジネスモデル

  SNSサービスの多くは無料で運営されています。では、いったいどうやって収入を得ているのか? 主な収入源はWebサイト内での「広告収入」と「有料サービス」の2つです。

 「広告収入」はSNSのページにバナーやアフィリエイト広告を掲載するといった、Webサイト運営の王道的な広告活動です。SNS内の広告収入の強みは、SNSユーザーのサービス内での滞在時間も長く、一般的なWebよりもページをしっかり見てくれるという点です。またユーザー数も大手になると数百万単位ですので、たとえ、アフィリエイト広告の手数料収入であってもそれなりの収入源となります。

図4 SNSのビジネスモデル 図4 SNSのビジネスモデル

 「有料サービス」は、自分のプロフィール画像を改造できたり、写真をアップできる容量が増えたり、HTMLのコードが記述できるようになったりと、基本機能に加える付加価値部分を販売するのです。金額は数十円〜数百円と、サービスごとだったり月額だったりと、SNSによってまちまちですが、値段はそんなに高くありません。が、会員数が多いSNSだと、「チリも積もれば山となる」という状態になるのです。

 では、次ページからは海外と日本のSNSについて調べてみましたのでご覧ください。いったいどんなサービスがあるのか? チェックしてみましょう。

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