連載
» 2007年04月05日 00時00分 公開

分析ポータル作成とETLツールの実践活用法SQL Server 2005で学ぶデータ分析(5)(3/3 ページ)

[江口陽子, 内山英樹,日本ユニシス株式会社]
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1. プロジェクトの作成

 SSISの「新しいプロジェクト」ダイアログボックスから、「Integration Servicesプロジェクト」のテンプレートを使用します。

図6 Integration Servicesプロジェクトの作成(画面をクリックすると拡大します) 図6 Integration Servicesプロジェクトの作成
(画面をクリックすると拡大します)

2. フローの定義

 制御フローとデータフローを定義します。制御フローでは、処理の流れ(ファイルのコピー、メール送信、データフローの実行など)を定義します。データフローでは、データの流れ(抽出、加工、挿入というETLの中核の処理)を定義します。

図7 フローの定義 図7 フローの定義

3. そのほかの定義

 SSISではパッケージの堅牢性と柔軟性を高めるため、パッケージの実行制御や実行ログを出力する機能が提供されており、BIDSの定義で追加機能として組み込むことができます(表3)。

機能 説明
イベントハンドラ パッケージ実行時に発生するイベント処理を定義できます。例えば、エラー発生時に一時的に作成したデータをクリアする、という処理を組み込めます。
ログ出力 パッケージ実行時の情報をログとして出力できます。例えば、パッケージの開始/終了日時、実行ユーザー名といった情報を記録できます。
チェックポイント エラーが発生したパッケージの再実行を、最初からではなくエラー発生時点から行えます。例えば、複数の処理に分けて大量データを一括挿入するようなパッケージでは、エラーが発生した一括挿入の処理から再開できます。
表3 パッケージ定義追加機能(実行制御、ログ出力)

 作成したパッケージは、サーバに配置して実行します。表4はSSISで提供されている配置、実行用のコマンドツールです。ここに挙げたツール以外にもウィザード形式によりパッケージを配置、実行するツールもあります。

ツール 説明
dtutil 指定したパッケージをSQL Serverまたはファイルシステムへ配置します。パッケージをSQL Serverまたはファイルシステムから削除することもできます。
dtexec 指定したパッケージを実行します。SQL Server Agentでパッケージをジョブ登録して実行させる場合や、ほかの運用管理ツールからパッケージを実行するときに使用します。
dtexecUI 起動時に表示されるユーザーインターフェイスを持つ画面から指定したパッケージを実行します。
表4 パッケージ配置、実行用コマンドツール

 また、SSISにはインポートおよびエクスポートウィザードという機能が提供されています。このウィザードを使用すると、変換元のデータを変換先にコピーする単純なパッケージを非常に簡単な方法で作成、配置、実行できます。インポートおよびエクスポートウィザードは、データをコピーするパッケージを簡易かつ一時的にウィザード形式で作成し、即時実行するような場合に有効利用できます。

ETLツールのまとめ

 データ分析のニーズは一般的に変化していくものです。ニーズの多種多様な変化によりデータも変わることになります。そのため、変化に素早く対応してデータを整備することもETLツールに求められる重要な役割です。そこには開発生産性の高さが重要なポイントになります。

 今回、ETLツールとしてSSISを紹介しましたが、データ分析のためのデータ構築手段として、開発生産性の高いETLツールを活用することが大切です。

連載の最後に

 今回で「SQL Server 2005で学ぶデータ分析」の連載は最終回となります。第1、2回で「データ分析」のポイントを説明し、第3、4回ではSQL Server 2005を題材にした「データ分析」の実践を紹介しました。最終回である第5回では「データ分析」を行ううえで必要となる「データを見せる」機能と「データを作る」機能を紹介しました。

 5回の連載で「データ分析」の手法と実践方法および周辺機能の概要に関して、理解していただけたのではないかと思います。

 最近では分析ツールも充実して、しかも、扱いも簡単になってきています。皆さんも身近なデータを使って「データ分析」を実践してみてください。長い間ご愛読いただき、ありがとうございました。(連載完)

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