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» 2008年05月16日 00時00分 公開

日立システムなどが新サービス:2割の優秀な人のノウハウを全社で共有

[荒井亜子,@IT]

 日立コンサルティングと日立システムアンドサービスは5月15日、知識事業での協業について説明会を行った。上流工程を得意とする日立コンサルティングと、システム構築サービスを提供する日立システムアンドサービス。2社が知識事業でタッグを組み、業務から情報を収集・整理し、効率よく検索させる仕組み「次世代のナレッジマネジメント事業」を展開するという。その1つとして、日立システムアンドサービスが開発した、知識を体系化し検索できるようにするサービス「知のコンシェルジェ」を提供する。

 日立システムアンドサービス 企画本部 担当部長(人財・知財戦略担当) 増田典生氏は「収集した知識の共有がゴールではなく、意味のある体系にカテゴライズして可視化することが重要」と述べる。知のコンシェルジェは、共有した知識を体系化し、可視化するサービス。人材、組織、プロジェクト、顧客との関係といった経営資産をいろんな視点から整理し、関連付けを行い、情報を効率的に検索できる。人に情報をひも付ける「Know-Who」形式では情報を持っている人が分からなければ必要な情報にたどり着けないが、知のコンシェルジェでは「Who-Know」形式で情報に人が関連付けられている。そのため、情報から人、その人からさらなる情報へと、必要な知識を探しやすいという。

日立システムアンドサービス 企画本部 担当部長(人財・知財戦略担当) 増田典生氏

 知のコンシェルジェは、知識を体系化させるだけではない。教育の機能も併せ持つ。例えば、仕事ができる人のアウトプットを社内で共有できる。「社内にいる2割の優秀な人の知識やノウハウを、全社員で学習できる」と日立システムアンドサービス 藤井泰文氏は述べる。

 同社では、4月末から社内利用を開始し、可用性の検証やノウハウの蓄積を行っている。増田氏は「当社には現在、約4000人を超えるエンジニアがいるが、誰が何のシステムに携わっているのか、効率的に知る方法がいままでなかった」と、利用した感想を述べる。社内からは「リソースの関連性が見え、取るべき行動が分かった」「当社に足りないリソースが何か、知財を構造化することで分かった」という声も挙がっているという。

 導入事例ではほかに鉄道会社がある。場所、時間、天候などのデータから事故が起こりやすい状況を発見し、リスクマネジメントに役立てる。東京大学では、教授と学生の知識の差異を見るツールとして利用している。

 だが、知のコンシェルジェでも、情報をどう活用するかが問題として残る。活用する方法までは文書化されない。例えば、活用方法が分からない人が、社内の情報源の人に電話をして聞くようなことになると、結果的に生産性の高い労働力の時間を奪うことにもつながりかねない。それについては「使っている状況をモデリングして活用方法を育てていきたい」と、日立システムアンドサービス 執行役常務 眞木正喜氏は述べる。

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