Oracleインスタンスを構成するプロセス間違いやすいポイントを追え! Bronze DBA講座(4)(2/2 ページ)

» 2008年06月27日 00時00分 公開
前のページへ 1|2       

初期化パラメータの管理

例題3

Enterprise Managerから初期化パラメータを変更する場合の説明で誤っているものを2つ選択してください。

a.「現行」ページで変更するパラメータは、現行インスタンスのみでSPFILEには反映できない

b.「SPFILE」ページで変更するパラメータは、SPFILEのみで現行インスタンスには反映できない

c.「現行」および「SPFILE」ページの動的にチェックのあるパラメータはインスタンスの再起動は必要ない

d.「SPFILE」ページで変更したパラメータは、SPFILEと現在のインスタンス両方へ反映させることができる

e.「現行」および「SPFILE」ページの動的にチェックのあるパラメータもインスタンスの再起動は必要である

例題の範囲をおさらい

参考:「Oracleインスタンスを管理する

 初期化パラメータファイルは、インスタンス起動時に読み込まれるファイルです。初期化パラメータファイルには、次の2種類があります。

・テキスト初期化パラメータファイル(PFILE)

 テキスト形式の初期化パラメータファイルです。サーバによる読み込みができますが、書き込みができず、動的に変更した値はファイルに保存できないため、手動で編集する必要があります。

・サーバパラメータファイル(SPFILE)

 バイナリ形式の初期化パラメータファイルです。サーバによる読み書きができます。動的に変更した値をファイルに保存することが可能です。バイナリファイルであるため、手動で編集することはできません。変更する場合は、コマンドもしくはEnterprise Managerを利用します。

 SPFILEとPFILEの両方が存在する場合、SPFILEが優先的に読み込まれます。

正解

b、e

解説

選択肢a:「現行」ページで変更したパラメータは、現行インスタンスにのみ反映されます。

選択肢b:「SPFILE」ページで変更したパラメータは、SPFILEだけでなく、現行インスタンスにも反映させることができます。

選択肢c:「現行」および「SPFILE」ページの「現在実行中のインスタンス・モードでの変更をSPFileに適用します」というチェックボックスを使用すると、インスタンスの再起動をせずに変更を適用できます。

選択肢d:「SPFILE」ページで変更したパラメータは、SPFILEのみ、またはSPFILEと現行インスタンスの両方に反映させることができます。SPFILEと現行インスタンスの両方に反映させる場合は、「現在実行中のインスタンス・モードでの変更をSPFileに適用します」チェックボックスをオンにする必要があります。

選択肢e:「現行」および「SPFILE」ページの「現在実行中のインスタンス・モードでの変更をSPFileに適用します」チェックボックスがオンになっていれば、インスタンスの再起動をせずに変更できます。

図1 Enterprise Managerの「初期化パラメータ」ページ

まとめ

 次の内容をチェックしましょう。

  • 必須のバックグラウンドプロセス
  • 自動共有メモリ管理で自動調整されるコンポーネント
  • Enterprise Managerから初期化パラメータを変更する方法

 次回は、引き続きOracleインスタンスの管理について、間違えやすい点にポイントを絞って説明します。


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。