連載
» 2008年08月13日 00時00分 公開

システム開発プロジェクトの現場から(17):現場デビューのお供はビジュアル多用の報告書 (1/3)

開発現場は日々の仕事の場であるとともに、学びの場でもある。先輩エンジニアが過去に直面した困難の数々、そこから学んだスキルや考え方を紹介する。

[檜山亜紗美,アクセンチュア・テクノロジー・ソリューションズ]

「フォルダって何なのでしょう?」と聞いた新人時代

 今回から連載を担当する檜山です。新卒でアクセンチュア・テクノロジー・ソリューションズに入社し、現在4年目です。

 私の入社当時のITスキルはかなり寂しいもので、初めての現場では、

 「フォルダって何なのでしょう?」

と、深いとも浅いとも取れる質問を投げ掛け、浅い方だと悟った先輩を失意の底に突き落としました。

 そんな私は現在、Strategic Delivery Officeという社内組織に所属しています。システム開発の方法論や標準ツールを、社内に展開・定着させるための組織です。

 方法論という言葉自体、どうにもイメージがわかなかった入社当初。当時を振り返っては、研修中に先輩からいわれた「大丈夫、現場で育つから」という言葉は本当だったな、と納得するこのごろです。

シゴトって楽しい!

 さて、ありがたい連載の機会。どんなメッセージを発信しようか、と天井を眺めて真っ先に浮かんだのは、

 「社会人(シゴト)って楽しい!」

 新人時代に脳裏に焼き付いて、いまも変わらないこの仕事観でした。

 入社前にはまったく想像していなかったこの仕事観がいかにして焼き付き、なぜ変わることがなかったのか、その理由となった出来事を書こうと思います。

 南極をガシガシ進む氷砕船(そこに氷があるから)のごとき、現場をホクホク駆け回る4年目社員(そこに楽しませてくれる仕事があるから)ができるまでを、

 「本人のわずかな成長+成長を見守り育ててくれたプロジェクトの存在」

でひもとくとともに、

 「プロジェクト=楽しませてくれるもの、みんなでつくっていくもの」

というメッセージを伝えていきたいと思います。

 まずは、私の現場デビューについて。どのような体験でも同じことと思いますが、「初めて」というのはすべてが新鮮で、それ故に鮮明に覚えているものです。記事を書きながら、赤面モノの新人時代を懐かしく思い出しています。

テストチームで現場デビュー

 2005年、夏。

 新人研修を終え、初めてのプロジェクト・インタビューへ向かう(当社では、プロジェクト参画前に、インタビューというプロジェクト側と社員との面談が実施されます。この場で互いにスキルや役割について合意した場合、正式に参画が決定します)。

 指定されたビルに到着し、取りあえずプロジェクトルームへ足を踏み入れる。

 「?!」

 異様な光景に目が点。

 設計書らしきものを片手に所狭しと走り回る人や、ホワイトボードをバシバシたたきながら議論をする人々(けんかに見えなくもない)、穴を開ける勢いでPC画面を凝視する人々。「活気づいた証券取引所」さながらの光景を目の前に、「うーん、なかなか手強そうな職場だな」。呆然としながら辺りを見回すと、人垣のすき間からわずかに見えたホワイトボードには、

 「開発チーム 檜山」

という文字。そして、

 「あ、見えちゃった?」

というマネジャーのひと言。

 かくして私は、ホワイトボードに浮かんだ予言どおり、当時社内で最も盛り上がっていた某プロジェクト(開発規模2000人月)の一員として、社会人スタートを切ることになりました。

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