VMware VirtualCenterのインストールVMware Infrastructure 3徹底入門 実践編(3)(1/4 ページ)

連載「VMware Infrastructure 3徹底入門」では、VMware Infrastructure 3のコンセプトやアーキテクチャといった、いわば理論的な部分を紹介した。新連載の「VMware Infrastructure 3徹底入門 実践編」では、実際の設計から導入、運用までを紹介する。今回はVMware Infrastructureにおける管理ツールである「VMware VirtualCenter」のインストール方法を説明する

» 2008年11月05日 12時00分 公開

 前回はVMware Infrastructure 3の製品構成とライセンス管理方法、ならびにソフトウェアのダウンロード方法について解説した。今回はVMware Infrastructure 3の主要コンポーネントの1つである、VMware VirtualCenterのインストール手順について説明する。

VMware VirtualCenterの動作環境

 本連載の第1回で、VMware VirtualCenterの動作環境として求められる仕様を紹介しているため、まずそちらをご参照いただきたい。

 要件を満たすマシン(物理マシン、仮想マシンどちらであっても構わない)にWindows OSをインストールし、適切なパッチ、サービスパックなどを適用する。

 VMware VirtualCenter 2.5では、動作させるマシンのIPアドレスは静的に設定されていることが必須となる。このためDHCPではなく、固定IPアドレスで構成する。

 DNSクライアントの設定も必須である。ネットワーク上にすでにDNSサーバが動作しているのであればその情報を設定する。またDNSサービスをVMware VirtualCenterを動作させるマシン上に同居させても構わない。この場合はDNSサービスの構成を実施する。

データベースのインストール

 VMware VirtualCenterはデータベースを別途必要とする。データベースは同一マシン上で動作させても、別マシンに分離させても構わない。今回は同一マシン上でデータベースソフトウェアを動作させる構成での例を紹介する。

 VMware VirtualCenterのインストールを行う前に、データベースソフトウェアのインストールと基本設定を完了させておく必要がある。ただしSQL Server 2005 Expressを用いる場合は例外であり、VMware VirtualCenterのインストール行程の中でそれを行うことができる。VMware VirtualCenter2.5のインストール用パッケージにSQL Server 2005 Express自体も収録されており、一連のインストール作業を単一インストーラから完結できるようになっている。

 今回はデータベースとしてSQL Server 2005 SP2 Enterprise Edition(32-bit)を利用する例を紹介する。SQL Server 2005のインストール手順の説明はここでは割愛する。注意点としては「SQL Server Agent」と呼ばれるサービスを自動実行するように設定しておく必要がある。もちろんこの設定はインストール完了後に行うこともできるが、インストール時に有効化しておくと良いだろう。

図1 SQL Server Agentの自動実行を設定 図1 SQL Server Agentの自動実行を設定

 SQL Server 2005 SP2のインストールが完了したら、VMware VirtualCenter用のデータベースを作成する。SQL Server Management Studioを起動し、データベースの作成を行う。今回は“VirtualCenter”という名前のデータベースを新規作成した。

図2 SQL Server Management Studioを起動 図2 SQL Server Management Studioを起動
図3 新規データベースを作成する 図3 新規データベースを作成する
図4 ここではデータベースの名称を“VirtualCenter”とした 図4 ここではデータベースの名称を“VirtualCenter”とした
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