シマンテックがアーカイブ製品の新版、重複排除機能を強化高速なメール検索でe-Discovery対応を支援

» 2009年01月13日 00時00分 公開
[高橋睦美,@IT]

 シマンテックは1月13日、企業向けアーカイブ製品の新バージョン「Symantec Enterprise Vault 8.0」を発表した。

 Enterprise Vaultは、電子メールやコンテンツのアーカイブソフトウェア。Microsoft ExchangeやLotus Dominoといったメールシステムのほか、ファイルサーバと連動し、さまざまなデータを保存する。圧縮や重複排除といったテクノロジによってストレージ使用効率を上げ、データの保存コストを削減すると同時に、必要なメールを高速に見つけ出す検索機能を備えており、監査や訴訟などに際して提出が求められる情報を迅速に提出できるようにする。

シマンテック ソリューション&プロダクトマーケティング部 プロダクトマーケティングマネジャー 金野隆氏

 シマンテックのソリューション&プロダクトマーケティング部 プロダクトマーケティングマネジャー 金野隆氏は、企業はストレージ管理やバックアップ、メール運用コストの増加、情報漏えい、コンプライアンスといったさまざまなリスクに取り囲まれているが、いわゆる「バックアップ」でカバーできる範囲は限られていると指摘。メールの保存と抽出によって「情報のアクティブな状態」を提供できるアーカイブによって、監査などのリスクに対応できるとした。

 新バージョンでは、重複排除機能を強化し、ストレージをさらに効率的に利用できるようにした。具体的には、「Optimized Single Instance Storage」昨日によって、メールボックス、ジャーナルファイル、Microsoft SharePointなどのファイルシステムという3つの異なるアーカイブにまたがって重複したアイテムを排除し、共有できる。

 e-Discovery(電子開示)対応機能も強化した。条件に応じて必要なメールを高速に検索する「Discovery Accelerator 8.0」では、インターフェイスや検索機能を改良し、大量のメールの中から該当するメールを高速に抽出できるようにしたという。また、内部監査作業を支援する「Compliance Accelerator 8.0」では、対象ユーザーや時期などを指定してめーーるを検索し、レビューすることができるという。

 ほかに、オフライン状態でアーカイブデータへのアクセスを可能にする「ボルトキャッシュ」をはじめとするユーザビリティの向上、「管理ダッシュボード」の追加による運用管理/インストール作業の簡素化などが図られている。

 なお、このバージョンからライセンス体系が変更され、利用目的ごとに「ストレージマネジメント」「e-Discovery」「ファイルシステムアーカイブ」「SharePointアーカイブ」という4つのパッケージが用意されることになった。いずれもオープン価格だが、1000ユーザー時の参考価格はストレージマネジメントが約660万円から、e-Discoveryは約600万円から。製品は2008年12月26日に出荷済みだ。

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